北村匠海、脚本&短編映画監督デビュー ポエトリーラッパー・不可思議さんの名曲映画化【世界征服やめた】
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モデルプレス/ent/movie
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◆北村匠海、初脚本&監督作品「世界征服やめた」
本作は、独特な言葉のセンスとパフォーマンスで注目を浴びながら、2011年6⽉23⽇に不慮の事故でこの世を去ったポエトリーラッパー・不可思議/wonderboyの代表的な楽曲の1つである「世界征服やめた」に強く影響を受けた北村が、同楽曲からインスパイアされて脚本を書き下ろし、自らメガフォンをとった短編映画である。
2009年に彗星のごとく姿を現した不可思議。2011年には日本を代表する詩人谷川俊太郎と共演し、本人許諾で「生きる」を音源化。透き通った声で歌われた同曲は、3.11直後の日本人に響き一晩で完売し、その勢いのまま1stアルバムを発表。彼は確実に夢へと近づいていたが、2011年6月に不慮の事故でこの世を去った。まだ24歳の若さ、夢半ばだった。しかしその死後、彼の音楽は人々に認められ、今では日本語ポエトリーリーディングを語るうえで、絶対に外せない存在になった。
そんな不可思議/wonderboyの魅力を、北村が自ら企画し、脚本を作り、監督も行った本作。北村は「あなたに救われた人は今もまだ沢山いますと伝えたかった。だから映画を作りたかったというのはお門違いなのかもしれませんが、『世界征服やめた』から貰った感情をいつか映画にしたかった。20歳の頃から言い続けた結果、自分が脚本・監督をやるまでに至りました」と作品への思いを語った。(modelpress編集部)
◆北村匠海監督コメント
学生時代の僕は、正直絶望していた。自分にとって未来が光あるものに思えなかった。そんな中出会ったのが、ポエトリーリーディングという音楽ジャンル。中でも不可思議/wonderboyさんでした。そして「世界征服やめた」は、僕の人生を変えた曲です。不可思議/wonderboyさんを知った頃には、彼はもう亡くなっていました。悲しかったんです。あなたに救われた人は今もまだ沢山いますと伝えたかった。だから映画を作りたかったというのはお門違いなのかもしれませんが、「世界征服やめた」から貰った感情をいつか映画にしたかった。20歳の頃から言い続けた結果、自分が脚本・監督をやるまでに至りました。社会人として生きるということ、そこには生活があるということ、期待していた自由ではなく絶望すらも滲む大人という概念の中で、生きて生きて生きて生きて生きるということ、生きているということは何なのか。笑うということなのか、ご飯が美味しいということなのか、友達がいるということなのか、暗闇ということなのか、小さな光を掴むということなのか。何度も書けなくなった脚本に、何度も何度もついてきてくれたスタッフさんや、キャストさん、エキストラの皆さん、全員に感謝です。
◆ストーリー
⾃分はちっぽけで、でも光に⼿をのばしてる。生にすがる事への尊さと、“⼈生の主⼈公は⾃分しかいないのだ”と思い起こさせるヒューマンストーリー変化の乏しい日常をやり過ごす中で、「自分なんて誰にも必要とされてないのではないか…」と感じる瞬間に、ふと「この世から、消えたい」と思うことがないだろうか。主人公・彼⽅は、社会の中で生きる内向的な社会⼈。そしてどこか飄々として、それでいて白黒をはっきりさせたがる彼⽅の同僚の星野。星野の選んだ決断に彼⽅の⼈生は⼤きく揺れ動く。「死」の意味を知る時、明⽇の選択は⾃分でできることを知る。世界征服という途方もない夢を追いかけるよりも、自分にしか描けない道がきっとある。だって、明日は誰にだって平等にやってくるのだから。
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《モデルプレス》