佐藤健「るろうに剣心」超えを目指したアクションシーン秘話 “守られる赤血球”永野芽郁「新しい姿を見ることができて嬉しかった」【「はたらく細胞」インタビューVol.1】
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【写真】永野芽郁&佐藤健が密着
◆永野芽郁&佐藤健W主演映画「はたらく細胞」
細胞を擬人化して描き、その斬新かつユニークな設定が大きな話題を呼んだ漫画『はたらく細胞』(著者:清水茜、講談社『月刊少年シリウス』所載)。2018年のアニメ化でさらにブームは過熱し、シリーズ累計発行部数1000万部を超えるメガヒットを記録した。今作は『はたらく細胞』に加え、原田重光・初嘉屋一生・清水茜が手掛けたスピンオフ作品『はたらく細胞BLACK』の2作品が原作となり、シリーズ史上初となる“人間の世界”も含めて実写映画化。人間の体の中を舞台に繰り広げられる“世界最小の物語”を、日本映画最大のスケールで描く。永野は赤血球役、佐藤は白血球(好中球)役として出演する。
◆永野芽郁&佐藤健「はたらく細胞」赤血球&白血球役で意識したこと
― 人気作品である『はたらく細胞』を実写映画化するというのは驚きがあったのですが、お2人はこの作品を実写化すること、さらにはご自身に出演のオファーがあったことを、どのように感じましたか?
永野:最初はとてもびっくりしました。『はたらく細胞』という作品自体は知っていたのですが、出演が決まってから原作とアニメを拝見しました。「これを実写化するって全部グリーンバックで撮るのかな?」というのが1番最初の気持ちでしたね。
佐藤:僕はとても嬉しかったです。改めてお話をいただいてからちゃんと漫画など読ませてもらいましたが、やっぱりとても魅力的な役だし、魅力的な世界観だったので「ぜひやりたい」と思いました。
― 今回お2人はこの『はたらく細胞』という作品とどのように向き合いましたか?事前に準備したことや演じる上で意識したポイントを教えてください。
永野:とても人気の作品なので「ファンの皆様のイメージを裏切らないように極力赤血球という役に近づかなければいけない」という緊張感はずっとあり、原作を読んだりアニメを観たりして、少しでも近づけるように研究しました。特に、原作の1コマ1コマの表情はよく観ていて、びっくりした時に目を丸くさせている表情がすごく可愛らしいので、この表情ができたらいいなと思いました。アニメを観て動き方や声のトーンを意識して近づけつつ、監督が「芽郁ちゃんが思う赤血球をやってほしい」と言ってくれたのもあったので、全てを寄せすぎず「自分がやったらこうなる」というのも思い描きながら演じました。
― 佐藤さんはいかがですか?
佐藤:一緒です!僕も原作やアニメを観て。
永野:「一緒です!」じゃなくて、何かもうちょっと喋ってくださいよ!(笑)
佐藤:でも俺、嘘つけなくて。一緒の時は一緒ですから。
永野:まあそうですよね…。でももうちょっと言ってください。
佐藤:そうですね…。やっぱり白って200色あるので。
一同:(笑)。
佐藤:「今日はどの白かな?」とシーンによって白を微妙に変えるのもありかなと思って。本当は動くと(白塗りが)落ちて結果変わってくる感じでしたが、その白具合にはこだわりました。
永野:こだわったんですね。(記者に向けて)そうみたいです(笑)。
◆永野芽郁&佐藤健、役との共通点とは
― ご自身がなぜ赤血球と白血球にそれぞれ抜擢されたのか、起用理由や監督から期待されていたことなどは伺いましたか?
永野:え、なんだろう。
佐藤:確かに「赤血球は永野さんがいいんです!」って一見意味分からないじゃん。なんでだったか説明はなかった?
永野:説明していただいた気がします。自分自身で思うのは少しポンコツ具合が似ている気がします。
佐藤:自覚あるんだ(笑)。
永野:なんでそんなに笑うんですか!
佐藤:決してポンコツなわけではないけれども、チャーミングに失敗する感じは通ずるものがある。
永野:なんとなく私にこの役のオファーをくださる意味が分かると思いました。監督も同じような感じで説明してくださったのではないかと思います。
佐藤:「ポンコツ具合がピッタリだと思うんですよ」って初対面で説明していたとしたら失礼だけどね(笑)。
永野:多分、監督は「応援したくなるような彼女を演じてもらうのは芽郁ちゃんだった」と言ってくださった気がするのですが、色々噛み砕いて自分で思うと「ポンコツだったな」と思ったんです。
佐藤:でもポンコツだから応援したくなるわけではなくて、ポンコツはポンコツでも周囲をイライラはさせずに応援したくなるというのは人間としての魅力だと思いますよ。
永野:それって今どっちを褒めていますか?私ですか?赤血球ですか?
佐藤:2人とも!
永野:ありがとうございます(笑)。
― 佐藤さんは監督からどんなことを伺ったか覚えていらっしゃいますか?
佐藤:僕は納得がいっていたので、言葉で説明はなかったと思います。「受けていただいてありがとうございます」「こちらこそありがとうございます」ぐらいのやり取りだった気がします。
― 永野さんから見てなぜ白血球が佐藤さんだったか、役との共通点を感じる部分はございますか?
永野:健さんがさっきご自身でもおっしゃっていたのですが、色は違えどビジュアルが似ていると思います。
佐藤:アニメも漫画も目が死んでいる感じというか。
永野:健さんの目は死んでないですよ!(佐藤に見つめられ)すごい怖い(笑)。でも目力はありますね。
― お2人が思う赤血球・白血球それぞれになりきるためのポイントがあれば教えてください。
永野:赤血球は、走る時にまっすぐではなくてちょっとウネウネしながら走っています(笑)。あと「えー?」とかを言う時のセリフの長さは思ったよりも伸ばし棒長めで話すと近いかもしれません。
佐藤:白血球はダッシュの勢いと、瞳孔が開いている感じ。ナイフを構える時は重心を低く腰を落としてあげたほうがいいです。
◆佐藤健「るろうに剣心」大内貴仁氏と作り上げたアクションシーン
― 佐藤さんは外敵を倒す白血球としてアクションシーンもありました。今回『るろうに剣心』シリーズと同じ大内貴仁氏をアクション演出に迎え「『るろうに剣心』以上のアクションを見せないと、自分がやる意味がないという気持ちで頑張りました」ともおっしゃっていましたが、アクションシーンの撮影にあたって意識したこと、話し合ったことはありますか?
佐藤:体内が舞台なので、白血球たちはいくらでも逆走をしたり、突然血管の壁をすり抜けて現れたり、重力も関係なくとても自由なアクションができるというのが強みだと感じて。アイデアさえあれば無限大にいろんな動きが表現できる可能性があるというのが、今回の舞台の面白さだと考えて、そういった設定を最大限活かしたアクションをやろうと話しました。
― 何か佐藤さんからアイデアを出して劇中のシーンに反映しているところはありますか?
佐藤:個人的には短いナイフを使ったアクションというのが『るろうに剣心』の時とは全然違って、僕にとっては初めての武器だったので、それを最大限活かして速くて細かいアクションの動きをやりたいとお願いして、入れさせていただきました。
― 白血球に守られるシーンもあった赤血球を演じた永野さんは、近くでそのアクションを観ていていかがでしたか?
永野:かっこよかったです。健さんが今までアクションをやられているのは、普通にファンとして観てはいたのですが、前作でご一緒した時は目の前でアクションをされることもなかったので、また新しい姿を見ることができて嬉しかったです。
― 永野さんから大絶賛ですね!
佐藤:その調子、その調子。(静かに頷く)
Vol.2では、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』(2018)以来の共演となった2人の変わらない関係性に迫る。(modelpress編集部)
◆永野芽郁(ながの・めい)プロフィール
1999年9月24日生まれ、東京都出身。2009年に映画でデビュー。NHK連続テレビ小説『半分、青い。』(2018)のヒロイン役で大きな反響を集め、翌年にエランドール賞新人賞を受賞。2021年放送のドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(NTV)が話題となり、映画『そして、バトンは渡された』(2021)で第45回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。映画『こんにちは、母さん』(2023)では、第47回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞している。その他、近年の出演作に、Netflixシリーズ『御手洗家、炎上する』(2023)、映画『からかい上手の高木さん』(2024)、ドラマ『君が心をくれたから』(CX/2024)など。2026年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、主人公の幼なじみ役・直を演じることが決定している。
◆佐藤健(さとう・たける)プロフィール
1989年3月21日生まれ、埼玉県出身。『仮面ライダー電王』(テレビ朝日/2008)のほか『ROOKIES』(TBS/2008)、『メイちゃんの執事』(フジテレビ/2009)、『Q10(キュート)』(日本テレビ/2010)など話題作に続々と出演し、映画『るろうに剣心』(2012~2021)シリーズでは幅広い層から不動の人気を獲得した。近年の主な出演作はNHK連続テレビ小説『半分、青い。』(2018)のほか、ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS/2020)、『義母と娘のブルース』シリーズ(TBS/2018~2024)、『100万回 言えばよかった』(TBS/2023)、Netflixシリーズ『First Love 初恋』(2022)、映画『四月になれば彼女は』(2024)など。2025年には、自身が主演、共同エグゼクティブプロデューサーを務めるNetflixシリーズ『グラスハート』の配信を予定している。
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