大人の女性であれば品のある美しい言葉遣いを身につけたいものです。ビジネスシーンでお客様に対してや、同僚に対していつも使っている言葉を少し変えるだけで「周囲に好感を持たれる」「印象が洗練される」言葉遣いになると(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生。
【 気品を身につけるシンプルな教え#108ちょっとした言い換え言葉編 】
▶「ご苦労様でした」はなんて言う?
【同僚への対応シーン】
7.「ご苦労様でした」を「お疲れ様でございました」に
「ご苦労」は目上の人が目下の人を労う言葉なので、「お疲れ様でございました」に。
また、同僚への「お疲れ様」も、会議があった場合などは「今日の会議の発表良かったですよ」や、「今日のスーツ似合っていますね」などのほんの一言をプラスするとその場が和みます。
8.「わからなかったらなんでも聞いて」を「●●で分からないことがあれば聞いてください」と具体的に
「なんでも」と言うと、人によっては「何も」聞けなくなったり、逆に「そんなことまで?」ということもあります。「漠然とした『なんでも』より、範囲を指定したほうが親切で優しい対応になります。
▶「なんだか大変そうですね」より、いいフレーズ
9.同僚には「なんだか大変そうですね」より「仕事忙しそうですね」がいい
仕事の大変さは当事者にしか分からないものです。「相手が『仕事が忙しくて大変』と返されたら、『仕事が忙しいんですね』と言葉を繰り返すほうが、気持ちに寄り添えます。さらに、「なにか手伝えることがありますか?」と言って差し上げるとなおいいですね。
10.部下やよその会社から企画書や書類を受け取った際、「おもしろかった」などひとこと添える
企画書や書類を提出するときは「大丈夫だろうか」とドキドキしています。「たしかに頂戴しました」という、お礼の連絡はもちろん、そのとき、ひと言を添えることが出来る人は好かれています。
▶「さすがですね」と言う時は…
11.「さすがですね」と褒められるより「●●が良かったからですね、さすがです」と言われる方がモチベーションアップに
褒めたつもりでも「さすが!」「すごい!」だけだと、お世辞やご機嫌取りに聞こえてしまうときもあります。「何が『さすが』で『すごい』のか具体的に言いうことで、明るい気持ちになります。
12.同僚へお願い事「それはしないでください」と否定形ではなく、「それはこうしてください」と「肯定形」で言われると納得
人は「否定形で指示される」より、「肯定形で依頼される」ほうが気分良く動けます。否定形で話すと、どうしてもネガティブな印象を与えてしまいます。
言葉というのは、ほんの少し言い換えるだけで前向きに聞こえたり、柔らかく伝わったり、品よく聞こえたり、自分の印象を大きく変えることができます。大切なことは、「この表現は今の状況にふさわしいだろうか」「この言い方に失礼がないだろうか」など、できる限りのことを拝察して、よく考えて活用してみてください。