現在放送中のTBS系ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』で主演を務めている広瀬すず。これまで数多くのヒット作に出演し、人気女優として引っ張りだこの広瀬だが、同作もSNSで内容に関する考察が盛んに行われるなど、盛り上がりを見せている。そこで本記事では、『クジャクのダンス、誰が見た?』での広瀬の演技とその反響に触れながら、女優としての魅力を紐解きたい。
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浅見理都の同名漫画が原作のドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』は、クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに事件の真相に迫るヒューマンクライムサスペンス。1月24日に初回が放送されると、謎が謎を呼ぶミステリアスな展開や、登場人物間の複雑な関係性が話題を集め、2月6日には動画配信サービス『TVer』での第1話の再生数が300万回を突破したことが発表されるなど、大きな反響を呼んでいる。
広瀬が本格サスペンスドラマで主演を務めるのはキャリア12年目にして初だという。彼女が演じるのは、早くに母を亡くして以来、元警察官の父・春生(リリー・フランキー)と2人きりで慎ましく生きてきた大学生の山下心麦。徐々に明かされていく事実に苦悩しながらも、愛する父を信じて突き進んでいくという役どころだ。第1話では事件直前に心麦が春生と肩を並べてラーメンを食べるシーンが描かれ、娘が父と過ごす若干の気恥ずかしさが入り混じったリアリティのある空気や、親子の微笑ましい関係性が随所に滲み、後に訪れる“春生の死”という悲劇を強調させているように思える。
その後の葬儀の場面で、心麦は、「泣いてても、父が帰ってくるわけじゃありませんから」と気丈な姿を見せるも、帰宅後には父の遺影を見て、「泣くな、泣くな、泣くな…」と自分に言い聞かせながら必死で涙を堪える。公式インタビューで、広瀬は、こうした心麦の性格について“心の奥底で考えていることは言わず、これと決めたことを言葉にして貫こうとする”と表現しており、第1話の演技に対しては、「泣かないことを意識していました」と振り返っている。また、監督からは“ちょっと子どもっぽくやってほしい”とリクエストされているといい、「決めたことに真っすぐ突き進んでいく強さを出そうとすると、子どもっぽさが薄れてしまうので、そのあんばいは難しいですし、雰囲気を大切にしています」と明かしていた。
SNSでは、広瀬の演技に対し、「目のお芝居が凄いなと感じさせられたな…」「頼りなげだけど芯の強さを感じる演技が見応えすごい」「表情だけで心の中の台詞が全て聞こえてくる」といった称賛の声があがっている。これまでにさまざまな作品で引き出しを増やし続けてきた彼女が演じるからこそ、苦悩しながらも挫けず真実を追い求める心麦という主人公が際立つのではないだろうか。物語の展開と共に、広瀬の深みを増した演技にも注目だ。