中条あやみ、挫折だらけの過去乗り越えた理由「葛藤しながら模索していた」今伝えたいメッセージとは
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モデルプレス/ent/wide/show3
![モデルプレスのインタビューに応じた中条あやみ(C)モデルプレス](/imgs/p/bSJFSqWGcHlOcbfVn00XZuHRGN8W3dzb2tnY/19743634.jpg)
【写真】中条あやみ、ノースリーブ姿の神秘的カット
◆中条あやみ、初のフォトエッセイ「明日へのことば」
本書では、ファッションモデルとして数々の雑誌のカバーを飾り、女優としてテレビドラマや映画でも存在感を発揮する中条が、今の自分をつくってきた経験、気持ちを支えてきた出来事から生まれた想いを“言葉”にして記録したフォトエッセイ。九州・阿蘇の壮大な自然のなかで撮り下ろした写真とともに、素の表情と心で綴った言葉が詰まっている、いつも傍らに置いておきたくなるようなパワーチャージが叶う1冊となっている。
これまで、自らについて多くを語ってこなかったという中条。13年にわたる芸能活動を振り返り、感じたことや過去の挫折経験、自身に大きな影響を与えた人物の言葉などについて語った。
◆中条あやみ、フォトエッセイ撮影で起きた“奇跡”
― 初の書籍発売おめでとうございます。オファーをもらった際の心境を教えてください。
中条: これまで写真集なども作ったことがなく、率直に「何でこのタイミングにお話がきたんだろう」と思いましたが、出版社の方が、インタビューやSNSで発信した言葉が印象的でとても個性があるので「ぜひ言葉を軸にした書籍を」と言ってくださって、写真集となると自分ではしっくりこなかったのですが、フォトエッセイにはとても興味があって、私自身も言葉に影響を受けたことがたくさんあるので、面白そうだなと感じてチャレンジすることにしました。出すことが決まってからは、イメージがどんどん湧いてきて、イメージしていたやりたいことや理想がすべて叶った1冊になったと思います。
― 写真や文字の構成なども印象的でした。こだわった部分などはありますか?
中条: 構成やデザインなどはデザイナーの方や、編集の方と相談しながら決めました。バランスをとても意識していて、言葉がさらっと入ってくるようにするために、 ロケ地は情報が多すぎないようにこだわっています。あと、ナチュラルで自然体の私を撮ってもらいたいという思いがあり、衣装も自分が10年ぐらい長く着ているシャツや、いただきもののピアスなど自分の大切にしている私物も着用しました。
― 素の表情や、自然の中での神秘的なカットなど盛りだくさんとても素敵でした。
中条:実は、撮影中に奇跡がいっぱい起きたんです!天候が不安定な梅雨の時期での撮影でしたが、撮影している間はほとんど雨が降ることもなく無事に撮影ができたのでラッキーでした。また、阿蘇の草千里ヶ浜に訪れたとき、草原に馬が放牧されていて、私がひとりで彼らのほうまで走っていったら、散らばっていた馬たちが私の方にバーっと集まってきたんです。そんな様子をカメラマンさんが望遠レンズで遠くから撮影してくださって、狙っても撮れないような自然の奇跡がたくさん起きたことが印象的でした。
― 撮影時のエピソードや裏話はありますか?
中条: スタッフの皆さんと過ごす時間も楽しかったです。とあるスタッフさんが、決まった時間を過ぎてしまい宿のお風呂に入れなくなってしまって…そんなハプニングも起きました(笑)。熊本の郷土料理のだご汁のお店にも行ったのですが、野菜がたっぷり入っていて、にんにくが効いていてこれまでに食べたことがない新しいうどんのような感覚で、これだけを食べに行きたいって思うほどのお店に出会えて、食も楽しめました。こんなに楽しくて良いのかなと思うくらい仕事というよりも修学旅行のように楽しい時間でした。
◆中条あやみ、國村隼の言葉に影響受ける
― 今回のフォトエッセイを作るにあたって、これまでの人生を振り返る機会があったと思うのですが、改めて感じたことや新たな発見はありますか。
中条: フォトエッセイを作ることが決まり、携帯のメモに日々自分が感じたことや気付きを残していたのですが、日記を見返して今までを振り返って出会ってきた言葉と向き合う時間が1年ほどありました。これまでの人生を振り返って、あの時にこんなことを感じていたんだとか、こんな人からありがたい言葉をいただいていたんだなとか、改めて再確認できたと思いますし、人生の思い出として死ぬまで大切にしたい1冊になりました。歳を重ねてからも読み返したい1冊ですし、今後フォトエッセイをもう1度作ろうと思っても、このクオリティのものは絶対作れないと思うくらい良い作品になりました。
― 様々な方からいただいた言葉の数々も印象的でした。特に印象に残っている言葉はありますか?
中条: このお仕事をやっていく上で、私がハッとした言葉は、國村隼さんの「お芝居がもっとうまくなりたいとかいろんなことを心のなかで考えていたとしても結局、伝わらないと意味がない」という言葉です。実際にかけてもらったわけではなく、インタビューで耳にした言葉ですが、それが私の中ですごく響きました。芝居をやっている中で、「上達したいな」「あんなふうに演技ができる俳優になりたい」という気持ちはありましたが、それ以前にこのお仕事は“伝えたいこと”を伝えられないと意味がない仕事だと思います。國村さんの言葉を受けて、改めて“伝わらなければ相手にも届かない”という原点の部分に気付かされましたし、「初心に帰れ」と言われているようで、ハッとしました。この言葉に刺激を受けたと後日、國村さんにお伝えすると、「良かった。僕も若かった時、ある俳優さんから教わったんだよ。」と教えていただきました。
―言葉が中条さんに受け継がれていったんですね。今回のフォトエッセイを通じて、中条さんの言葉も多くの方の記憶に残るのではないかなと思いました。
中条: ありがとうございます!この本を読んでくださった方が様々なことを感じてくださったら嬉しいです。
◆中条あやみ「挫折だらけ」葛藤していた過去
― これまでを振り返って「順風満帆ではなかった」と明かしている箇所もありましたが、過去に挫折を乗り越えた経験がありましたら教えてください。
中条: 挫折だらけです。オーディションになかなか受からないこともありましたし、 何が正解なのかわからず悩んだ時期がありました。芝居においても、自分が何を求められているのか、どうすればいいのかわからないことがあり、長い期間葛藤しながら模索していた記憶があります。
― 模索していた期間をどのようにして乗り越えましたか?
中条: 葛藤する中でも、やっぱり自分はこの仕事が好きだなと思う瞬間があり、応援してくださる方がいると、いい報告ができるように頑張らなきゃと自分を奮い立たせることが出来ました。応援してくださる方がいることで、頑張る力をもらえたと思います。
― 模索や葛藤もあった芸能活動を振り返って、中でも中条さんの人生に大きな影響を与えた出来事はありますか?
中条: 10代の頃に初めてパリで行われたファッションショーを訪れた際に、カール・ラガーフェルド氏に初めてお会いして、なんて伝えたら良いのかわからず、「初めてパリに来たんです」と英語で伝えました。それに対して、カールは「It’s never too late(何をするのにも遅いことはないよ)」と返してくださって。こんなに世界的にもすごい方が見ず知らずの1人の女の子に素敵な言葉をさらっと返してくださって、とてもかっこいい大人だなと感じました。こういう大人になりたいと思いますし、自分がチャレンジしようか悩んでいる時にこの言葉を思い出して、「何事も始めるのに遅いことはない」と今でも背中を押してもらっています。
◆中条あやみ、チャレンジしたいことは?
― 中条さんの大切にしている言葉や感情が詰まった1冊となっていますが、このフォトエッセイを通じて1番伝えたいメッセージを教えてください。
中条: 1番は、自分自身のことを大事にして、自分のことをしっかり愛して欲しいということです。しっかり自分を愛すことができたら、周りも愛せるようになると思います。そして、これからも後悔しないように、何事もチャレンジしていってほしいという思いを詰め込んでいます。
― 2024年2月のインタビューで「夢を叶える秘訣」について伺った際も、「チャレンジしないと何も始まらない」とお話していました。現在、中条さんがチャレンジしたいことはありますか?
中条: ちゃんとできるかはわからないのですが、マラソンに挑戦したくて応募してみました!これまでにやったことない新しいことに挑戦したい思いが強く、応募したのですが。10年、20年、30年後も様々なことにチャレンジできる体力と楽しむことのできる柔軟性が大事だと思っているので、この気持ちを忘れずにこれからも頑張っていきたいと思います。
― 素敵なお話ありがとうございました。マラソンも応援しています!
(modelpress編集部)
◆中条あやみ(なかじょう・あやみ)プロフィール
1997年2月4日生まれ、大阪府出身。2011年に雑誌「Seventeen」の専属モデルオーディションでグランプリに選ばれ芸能界デビュー。主な出演作はドラマ「白衣の戦士!」(日本テレビ系/2019年)、「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」シリーズ、映画「ある閉ざされた雪の山荘で」(2024年)、主演映画「あまろっく」(2024年)など。4月25日には映画「#真相をお話しします」が公開予定。「明日へのことば」(幻冬舎)は自身初のフォトエッセイとなる。
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《モデルプレス》