「クジャクのダンス」森崎ウィン、松山ケンイチの提案で取り入れたシーン明かす「本当に頼りになる存在」【インタビュー】
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【写真】「クジャクのダンス」謎に包まれた相関図
◆広瀬すず主演「クジャクのダンス、誰が見た?」
本作は、浅見理都の同名漫画を原作に、クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された心麦が、遺された手紙を手がかりに真相に迫るヒューマンクライムサスペンス。父が遺した手紙には“冤罪”の文字が書かれており、事件の真相に迫るとき、現在と過去の2つの事件が複雑に交錯していく。
森崎は、心麦が抱える事件を松風義輝(松山)と一緒にフォローしていく弁護士・波佐見幸信を演じる。松風の小学生時代からの幼なじみで、一番の理解者である。
◆森崎ウィン、波佐見役で意識していること
― 波佐見を演じるにあたって、意識していることは?
森崎:「波佐見・松風法律事務所」という名前の通り、波佐見はテル(松風)を一番近くで見ている。つまり、僕は松山さんのお芝居をしっかりと受け止めたいなと考えています。重たい展開が続く作品なので、波佐見が登場するシーンでは、少しでも柔らかい雰囲気を作り、みんなが一息つけるようにしたいですね。そのために、声のトーンも意識しています。藤本隆宏さん演じる赤沢正(刑事)のように、言葉をしっかりと置く方が多いので、その中で緩やかな波形を描くように話すことを意識しています。
― 波佐見と言えば「粋でよろしく!」というセリフが印象的です。
森崎:普段から「粋」を口癖のように使うほど、すっかりなじんできました。本当に素敵なセリフをいただきました。
― これから波佐見はさらに心麦と松風に協力していきますが、波佐見にとって2人はどんな存在だと思いますか?
森崎:心麦ちゃんに対しては、次第に親心が芽生えてきている気がします。僕自身は台本を読んでいるので、心麦ちゃんに降りかかっていることや事件の流れなど、物語の流れを知っています。ずっと重苦しいものと対峙している心麦ちゃん、そして演じるすずちゃん自身も、この法律事務所にいるときだけは肩の力を抜いてほしいですね。
テルは幼なじみであり、波佐見は彼が抱える痛みも理解しています。そして昔からテルの持つ面白さに興味を持っていて、今回彼のもとに持ち込まれたこの事件を珍しく感じたのかなと。それで興味本位でかかわるうちにフォローもしていくので、最後までバディとして見守りたいなという気持ちが強くなっています。
◆森崎ウィン、広瀬すず&松山ケンイチの印象
― 広瀬さんとは初共演ですが、どんな印象を受けていますか?
森崎:以前にも一度ご一緒したことがあるような感覚です。すずちゃんが壁を作らず、周囲としっかりコミュニケーションを取っているからこそ、そう感じるのかもしれません。さすが座長ですね。一見クールな雰囲気もありますが、今日、撮影前にウキウキしている姿を見かけたことがあったので、きっと何か良いことがあったのでしょうね。とても素直で素敵な方です。最近、キャンプグッズを集めていると聞いたので、僕もキャンプ好きの1人としてアウトドアの話を広げられたらいいなと思っています。
― 松山さんとはNHK大河ドラマ「どうする家康」(2023年)で共演経験もありますが、本作でバディ役を演じて何か印象が変わりましたか?
森崎:いち俳優として松山さんと共演できることを誇りに思っています。今回、バディ役として隣にいられるだけでも、とても興奮します。松山さんは、視聴者にも伝わるようなチームプレーを提案してくださるんです。法律事務所のシーンは会話劇が中心ですが、会話の中で視覚的にも面白い動きや、松風と波佐見の関係性が垣間見えるようなアイデアを出してくださるので、本当に頼りになる存在ですね。撮影の合間に「キャンプで使う机を作りたい」と相談をしたところ、「DIYすればいいんじゃない?」とアドバイスをいただきました。すると、先ほど電動ドライバーをプレゼントしてくださって…。松山さんはよくDIYをされるということなので、「ぜひ教えてください」とお願いしました。スケジュールが合えば、一緒に作れたらいいですね。
― 第3話では、松風と波佐見による眼鏡のマウント合戦がありましたね。
森崎:それは松山さんの提案でした。松山さんがプライベートで使っている眼鏡が作中で登場するのですが、その眼鏡を購入したお店を教えてもらったんです。せっかくなので、実際にお店へ足を運び、僕も眼鏡を買いました。もしかしたら、その眼鏡も作中で登場するかもしれません。
― それは要チェックですね。
森崎:「実際に買いましたよ」という役との接点を作りたかったんです。これも役作りの一環で、リアルタイムで動きながら演じることができるドラマならではの楽しみ方ですね。
◆森崎ウィン、印象に残っているシーン
― ここまでの放送で印象に残っているシーンはありますか?
森崎:リリー・フランキーさん演じる山下春生の回想シーンがかわいらしくて印象的でした。こんなにピュアな役柄を演じられているのを僕はあまり見たことがなかったので、とても新鮮でした。2話が始まる前にシャワーを浴びようと思っていたのですが、見始めて気がついたら放送が終わっていました。それくらい引き込まれる作品で、作中に出てくる自分が自分ではないような不思議な感覚になります。本当に面白い作品に参加できているんだなと実感しています。
― 「信じること」がキーポイントになっているドラマですが、森崎さん自身が何かを信じるときに大切にしていることは?
森崎:自分を信じなければ、他人を信じることはできないと思います。だからこそ、まずは自分をちゃんと信じてあげることが大切なのかなと思います。僕の父親がよく「気づいたのが昨日より遅かったとしても、明日気づくよりは早い」と言っているんです。1日早く気づけたなら後悔はあっても、まだやり直せるし間に合う。何かを信じ切るときは、自分自身もそこに飛び込む覚悟も必要だと感じます。
― 今後の見どころについて教えてください。
森崎:これほどどんでん返しが期待できるストーリー展開は、これまでのサスペンス系ドラマでも珍しいのではないでしょうか。「信じること」もテーマの1つですが、僕は“父親”の存在も大きなテーマだと考えています。山下親子だけでなく、成田凌さんと酒向芳さんが演じる遠藤力郎(酒向)・友哉(成田)親子など、さまざまな父と子の関係性が描かれるので注目してほしいですね。家族間の悩みというのは誰しもが抱えているものだと思うので、視聴者に皆さんにとって、何か気づきや感じるものがあればうれしいです。作品に出演する一員として、最後まで頑張ります。
(modelpress編集部)
◆「クジャクのダンス、誰が見た?」第4話あらすじ
「春生(リリー)の手紙を偽造した」と供述したラーメン屋台店主の染田(酒井敏也)。一方、松風(松山)は友哉(成田)の弁護人となった。そして、記者・神井(磯村)から春生と友哉の動画を手に入れる。そこには、事件を覆す衝撃的な春生の告白が記録されていた。
何も知らない心麦(広瀬)は染田のラーメンを食べに行くも、そこには憔悴した染田がいた。染田の脳裏には後悔の人生が蘇る。
【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》