小中高生がなりたい職業…野球選手や歌手が上昇
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調査は2024年12月、クロス・マーケティング社によるインターネット調査で実施された。対象は全国の小学生(小学校3~6年生)、中学生、高校生およびその保護者で、各3,000人が回答した。
小学生男子のランキングでは、「野球選手」が3位(9.5%)にランクイン。1989年の調査開始以来、初めてインターネット調査でベスト3入りを果たした。大谷翔平選手をはじめとするプロ野球選手が憧れの対象となっており、メジャーリーグでの活躍が報じられる環境が影響していると考えられる。また、「運転士/ドライバー」も8位(3.6%)にランクインし、交通・物流業界での未来の活躍が期待される。
小学生女子では、「歌手/アイドル」が5位(4.9%)と人気上昇中。「Snow Man」「NiziU」「Ado」などのアイドルやアーティストが憧れの対象となり、「推し活」が当たり前になっていることがうかがえる。
中学生男子では、「Youtuber/動画投稿者」「ゲームクリエイター」「ITエンジニア/プログラマー」といったデジタル関連職業が上位に入った。プログラミング教育の必修化や「Minecraft」の教育版導入が影響しているとみられる。中学生女子では「漫画家/イラストレーター」が2位(9.4%)に入り、イラストレーターの活動の幅が広がっていることが人気の背景にある。
高校生男子では、「社長/起業家」が初めて6位(3.5%)にランクイン。アントレプレナーシップ教育が影響していると考えられ、若い起業家が身近な存在となっていることがうかがえる。高校生女子では、1位「会社員」、2位「公務員」、3位「看護師」と安定した職業が上位を占めた。
憧れの人としては、大谷翔平選手が163票で1位に。スポーツ選手が多くあがり、子供たちがスポーツ選手の姿勢に刺激を受けていることがわかる。また、家族やYouTuberも憧れの対象となっている。
保護者に対する調査では、お父さんの1位が「野球選手」(16.8%)、お母さんの1位が「幼稚園の先生/保育士」(12.0%)で、世代を超えて人気の職業があることがわかる。子供たちが身近な家族の働く姿を見ていることが、職業選択に影響を与えていると考えられる。
第一生命経済研究所の西野偉彦主任研究員は、おもに2010年以降に生まれた「α世代」の注目ポイントとして「チャレンジ精神」と「超・デジタル」をあげている。今後、AIなどのデジタル技術が発達する中で、超・デジタルリテラシーを身に付けることが重要であると述べている。
《風巻塔子》
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