東京都、第3次「いじめ総合対策」小中高生向け子供版も公開
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「いじめ総合対策(第3次)」は、2021年2月策定の「いじめ総合対策(第2次・一部改訂)」の内容を受け継ぎ、都教育委員会、区市町村教育委員会、都内すべての公立学校におけるいじめ防止等の取組みの一層の推進を図ることを目的に、策定したもの。実施期間は、2025年7月1日から2029年3月31日までの3年半。
「いじめ総合対策(第3次)」の策定にあたっては、文部科学省の生徒指導提要の改訂や、いじめの重大事態の調査に関するガイドラインの改訂などを反映。上巻の「学校の取組編」、下巻の「実践プログラム編」で構成されている。上巻では、冒頭で改訂個所をどのように反映したかについてまとめており、たとえば、児童・生徒ひとりひとりがいじめ問題やいじめ防止について考えることができるよう、児童・生徒が「自己指導能力」を身に付けること、そして教職員の「児童・生徒理解」が重要としている。
下巻では、上巻の内容を踏まえて、各学校においていじめに関する授業などを行う「学習プログラム」や、いじめ問題解決のための「教員研修プログラム」、いじめについて学校と共に考える「保護者プログラム」「地域プログラム」について掲載。具体的な取組例や資料、実施にあたっての工夫などを示している。
さらに、「いじめ総合対策(子供版)」として、小学1年生から3年生向け、小学4年生から6年生向け、中学生・高校生向け、の発達段階に応じた3つを掲載。対象となる学齢に伝わりやすい言い回しで、いじめの定義やいじめの認知と解消、教員・学校の取組みなどを具体的に示している。
それぞれの資料は、東京都教育委員会Webサイト内の「生活指導ポータル」に掲載。デジタルブック版とPDF版が用意されており、用途や環境にあわせて活用することができる。
《畑山望》
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