「怒鳴っている」と通報された日も、涙をこらえた日も。35歳で保育士に復帰した私の“全力の日々” | NewsCafe

「怒鳴っている」と通報された日も、涙をこらえた日も。35歳で保育士に復帰した私の“全力の日々”

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「怒鳴っている」と通報された日も、涙をこらえた日も。35歳で保育士に復帰した私の“全力の日々”
「怒鳴っている」と通報された日も、涙をこらえた日も。35歳で保育士に復帰した私の“全力の日々” 全 1 枚 拡大写真

日々が飛ぶように過ぎていくなか、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんななか「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。

ライター野添ちかこがオトナサローネ読者にインタビューを行い、リアルな女性の人生をお届けする本シリーズ。今回は、35歳で「保育士」に転職したカオリさん(43歳)にお話をうかがいました。未経験からの挑戦、そして日々の奮闘のなかで見つけた「伝え方」の工夫とは?

◾️カオリさん
   東京都在住の43歳。45歳の夫と、高校1年生・中学2年生の2人の子どもと4人暮らし。8年前から保育士として勤務

写真はイメージです

【私を変える小さなトライ】

子育てをきっかけに、35歳で「保育士」に

2人の子どもを育てている真っ最中だった35歳のとき、カオリさんは一念発起して「保育士」になることを決意しました。

「子育てをしながら、半年ほど集中して勉強して、保育士試験に合格しました」

もともと大学では経営学を学んでおり、保育とは無縁の世界。結婚前は会社員として働き、その後は英会話講師や自営業を経験。保育士としてはまったくの未経験からのスタートでした。

「会社員時代とはまるで違う、ハードな仕事です。休憩は“1時間ある”ことになっていますが、実際はあってないようなもの。外にランチを食べに行くなんて、とても無理ですね。何より大きく違うのは、“自分ひとりで完結できない仕事”だという点。子どもたちが主体だからこそ、柔軟さも求められます」

「怒鳴ってる!」と通報されて…。保育の現場は“緊張の連続”

保育士は、子どもの成長を支えるやりがいのある仕事である一方、命を預かるという大きな責任を伴うため、気を抜くことができません。常に動き回る日々で、精神的なストレスも少なくありません。

「最近は、虐待やハラスメントへの意識が高まっていることもあり、少し強い言い方をしただけで問題視されることもあるんです」

実際、こんなことがありました。

カオリさんが勤務する保育園は、門を出るとすぐ道路に出てしまう立地。そのため、子どもが飛び出してしまえば大変な事故につながりかねません。保育士たちは細心の注意を払って対応していますが、それでも先生の言うことを聞かずに、思わず飛び出してしまう子もいます。

ある日、そんな園児に向かって、同僚の男性保育士が「危ないよ!」と強い口調で注意をしました。ところが、それをたまたま聞いていた近所のおじいさんが「虐待ではないか」と市役所に通報してしまったのです。

「最近は多動性のあるお子さんも増えていて、動きが予測できないことも多いんです。一部だけを見て判断されてしまうのは、本当に辛いですね。町の人たちが、もう少し保育現場に理解を示してくれたらありがたいのですが……」

現場では、こうしたリスクへの配慮から、保育士たちが萎縮してしまい、適切な注意すら難しくなっているという声もあります。

 

「独裁やパワハラに我慢していたけれど」ついに転職

保育の現場に潜むストレスは、子ども相手の大変さだけではありません。カオリさんが現在勤める園は2つ目の職場。4年前までは、家族経営の別の保育園で働いていました。

「前の職場は、女性園長がとにかく独裁的で、パワハラ気味でした。何か問題が起きても、都合の悪いことは隠そうとするような空気がありました」

「園長の言うことが絶対」という雰囲気のなかで、理不尽な言動に日々振り回される毎日。あるときは、少し落ち着きのない男の子を一方的に「発達障害だ」と決めつけたことも。

「私はその子とじっくり関わるなかで、そうとは思えなかったので、園長に意見をしたんです。でも聞き入れられることはありませんでした」

その保育園では、保護者とのトラブルも頻発し、市役所に相談に行く家庭も珍しくなかったといいます。園長のやり方に疑問を感じながらも、カオリさんは4年間我慢を重ねてきました。

「ジワジワと責め立てられて、渋々辞めていく職員も多かったです。私も、自分の保育観とはどうしても合わなくて転職を決意しました。結局「伝わらない人には、伝わらない」ということを思い知りましたね」

本編では、「怒鳴った」と通報される理不尽な現場や、独裁的な園長との対立を経験しながらも、保育士として葛藤のなかにいたカオリさんの姿をお伝えしました。
▶▶「オブラートに包みすぎると伝わらない」気づいた私が、保育の現場で“本音”を伝えるようになった理由
では、ご近所トラブルをきっかけに「はっきり伝えることの大切さ」に気づいたカオリさんの心境の変化と、現場での実践についてお届けします。


《OTONA SALONE》

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