上位高校合格を狙う小中学生、準備開始時期に2つの明確なパターン
子育て・教育
リセマム/教育・受験/小学生

同調査は、子供が塾または家庭教師(オンライン含む)を利用して2025年度高校入試で偏差値58以上の上位高校に合格したと回答した157名の40~59歳の保護者を対象に実施し、偏差値偏58~64:102名、偏差値65以上:55名の有効回答を得た。調査期間は2025年7月18日~9月3日。なお、同調査では、便宜上、偏差値58~64の高校を「上位高校」、偏差値65以上の高校を「難関高校」と定義している。
今回のアンケート調査により、高校受験の準備開始時期は、目指す高校の難易度によって明確に二極化していることが明らかになった。偏差値が65以上の難関校を目指す家庭では、40%が小学生から準備を始める「先行逃げ切り型」が目立つ。一方で、偏差値58~64を目指す家庭は、中学1・2年生から始める「計画的バランス型」が4割以上を占めている。
難関校の合格者は、小学生の段階で塾や家庭教師を利用することで、思考力や学習習慣といった学力の基礎を築き、中学に入学するまでに大きなアドバンテージを得ていることがわかる。この層の40%が小学生で開始していることは、長期的な教育計画の一環として、早期スタートが「特別」ではなく「常識」となっていることを示唆している。
また、偏差値58~64の上位校を目指す家庭では、部活動との両立を意識しながら中学1・2年生で学習を始める「計画的バランス型」が主流となっている。約42%が中学校生活の初期から学習サポートを始めており、これが上位高校合格の代表的なパターンとなっている。複数の要素を考慮した計画的な学習開始が、受験の成功に大きく寄与していると言える。
さらに、中学3年生になってからのスタートも、26.5%の割合を占めている。この層にとっては、短期間での集中学習が求められるが、塾や家庭教師のサポートと本人のやる気次第で十分に合格圏に達することを示している。
高校受験において画一的な正解はなく、「いつから始めるか」は各家庭の教育方針や、子供の個性、そして目指すゴールによって最適解が異なることを示唆している。重要なのは、周囲に流されるのではなく、子供の現状と目標を正確に把握し、ひとりひとりに合った学習計画を立てることと言える。
《吹野准》
この記事の写真
/