【東大生の万博レビュー】死んだおばあちゃんの脳をアンドロイドに移植!?AIなど最新テクノロジーと人間の幸せな付き合い方とは | NewsCafe

【東大生の万博レビュー】死んだおばあちゃんの脳をアンドロイドに移植!?AIなど最新テクノロジーと人間の幸せな付き合い方とは

お金 OTONA_SALONE/MONEY
【東大生の万博レビュー】死んだおばあちゃんの脳をアンドロイドに移植!?AIなど最新テクノロジーと人間の幸せな付き合い方とは
【東大生の万博レビュー】死んだおばあちゃんの脳をアンドロイドに移植!?AIなど最新テクノロジーと人間の幸せな付き合い方とは 全 1 枚 拡大写真

さんきゅう倉田です。芸歴10年で相方と解散して、ピンでネタをやるか受験勉強をしてみるか、0.1秒だけ迷って受験することにしました。

それから5年半経ち、現在は東大経済学部の3年生です。通常授業もたくさんあるけれど、単位にならない企業協賛のプログラムもしこたまあって、学びと出会いに溢れるのが東京大学の素晴らしい部分だと感じています。

8月は東大生23人で大阪万博に行ったので、メンバーに所感を聞きました。

▶おばあちゃんの脳をアンドロイドに移植!?

「いのちの未来」。同じテーマでも、パビリオンで異なるメッセージとは

万博では、海外や日本企業のパビリオンの他に8つの「シグネチャーパビリオン」(8人のプロデューサーが主催するパビリオン)がある

そのうち、⽯⿊浩さんの「いのちの未来」に行った友人に話を聞いた。

私は「いのちの未来」を見た後にベルギー館を見たんだよね。どっちも生命や医療がテーマなんだけど、スタンスが全然違う。

石黒さんはテクノユートピア(科学技術の進歩が理想的な社会を実現する可能性があるという考え方)。テクノロジーで明るい未来を作ろうっていう楽観的な雰囲気があった。

3Dで見せられる映像は、おばあちゃんと孫の20年くらいの記録で、テクノロジーは進んでいくけれど、おばあちゃんは老化し、孫は成長して、妊娠して、母となるの。

おばあちゃんの死期が近づいて医者に行くと、自然死かアンドロイドに脳を移植するか選べるんだけど、後者を選ぶんだよね。

思ったのは、この展示でスポットライトがあっているのはおばあちゃんと孫だけなの。医者とか亡くなったお母さんはほんの少し登場するだけ。

ここに再生産未来主義を感じた。社会を次世代の生殖で担おうとしてるんだな、生命や未来をテーマにしておばあちゃんと孫とその妊娠を扱うのは子供ありきで未来を考えてるなと思った。未来を女性的に見ていて、微妙な気持ちになったの。

「未来があるから子供は守るもの」と言われた気がした。子供だけが未来なのかな。母性信仰につながる考え方だよね。ミソジニック(女性蔑視のような概念)だと思った。

AIなどテクノロジーとの幸せな付き合い方とは

人間以外をどう扱うか。テクノロジーは人間が支配するものではない!?

あと、おばあちゃんについてはテクノヒューマニズム(テクノロジーを利用して人間の身体能力や認知能力を拡張しようとする思想や運動のこと)的だなと思った。アンドロイドに脳を移植するけど、それはアンドロイドではなくおばあちゃんとして扱われるんだよね。人間中心主義(自然環境は人間が利用するために存在している、人間がもっとも進化した存在であるという信念)的でもあると思う。

一方、ベルギーは、うちの医療はすごいんだぞって展示なの。

病気の予防と修復と生命の限界を広げるがテーマで、展示の中に「ライフサイクルを超えて新たな未来を開く」っていうキャッチコピーがあって、「いのちの未来」から感じたライフサイクルの再生産とは対照的で胸が熱くなった。

ベルギーはAI義足も紹介していて「義足が人間から学ぶべきです」って言葉が印象的だったんだよね。人間が義足に合わせるんじゃないの。

人間とテクノが融合していて、テクノロジーは人間を補助をするものではなく、人間が支配するものでもなく、両者が双方向的なものに感じた。

そこが「いのちの未来」と違う。

でも、Xを見ると「いのちの未来」をおばあちゃんと孫の感動物語と受け取っている人もいたんだよね。

友人は「個人的な意見なんだけど」と繰り返し、まるでそれが一般論であると認識されないように、常に自分が正しいと思っていると捉えられないように、慎重に話してくれた。

「いのちの未来」から放たれる強い思想を不快に感じ、相対的にベルギー館をより魅力的に思ったことが伝わってきた。

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《OTONA SALONE》

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