さんきゅう倉田です。
東京大学経済学部金融学科の3年生です。先日、駒場キャンパスを歩いていたら、博士課程に在籍していると名乗る男性からインタビューを求められました。
「どんなガクチカ(学生時代に力を入れた活動や経験のこと。就職活動でよく質問される)をしてますか」というテーマでしたが、就職の予定はないので「ガクチカは特にしていません」と答えると、「なんでもいいんです。勉強以外に何かやっていることを教えてください」と求められます。
仕方がないので、「新たな人と出会えるように、東大の様々な場所へ顔を出すようにしています」と答えました。
新たな場所へ出て行った結果、この夏は東大生23人で万博に行くことができました。
▶500円の「特別な水」に後悔
外国のパビリオンに対する鋭い分析。東大生が価値を感じたものは
外国のパビリオンを多く回った推薦の1年生が、その魅力や不平を語ってくれた。
「同じエリアにあるパビリオンとしてエジプトに比べてバングラデシュやセネガルは並ぶ列が非常に短かったんですけど、その内容は同等に評価されるべきものでした。
例えば自国の伝統的な産業を持続可能に工夫したり、文化を紹介したりしているという点で独自の価値がありました。
同じ観点からたくさんの国が小さな区画を割り当てられた「コモンズ」の存在も軽んじるべきではないと思います。
一緒に回った友人は「しょうもない国の集まり」と一蹴していたんですが、比較的GDPが低い国が予算を使って国際的な万博に出展していることの意味、加えてあらゆる国々の政治や文化、歴史を熟慮すれば全く「しょうもなく」ないことは想像に難くない。
実際戦争の遺物を解説しているウクライナや嘆きの壁のデジタル化に挑んだイスラエルは体験としても楽しいだけでなく、自己主張を行えている点で特筆すべきです。
万博全体の満足度は高かったんですが、様々な展示を見ていると、猜疑心のようなものが湧いてくることもあって、ブルーオーシャンドームで飲んだ500円の「超純水」は飲んで後悔しました。」
このとき、複数の友人が超純水を飲んでいた。
まず喉を潤す飲み物として500円を払うと不満が募るだろう。ビールやジュースを買った方がよい。
超純粋が精製された文脈やその小史を知ると、この体験に500円以上の価値を見出せるかもしれない。ただ、見出せなかったから筆者は500円を払わなかったし、500円の価格が生産コストによって設定されたものであれば、その体験の価値とは関係がない。
安くはない価格によって客は期待を高めるので、その期待を裏切れば不満が表出する。商品にもう少し丁寧な説明があれば、過剰な期待が発生せず満足度が高まるのではないだろうか。
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