保護者300人に聞いた中学受験…受験を決めたきっかけ いちばん多かった意外な回答とは…?
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首都圏模試センターの推定では、首都圏の2025年における私立・国立の中学受験者総数は52,300名(前年比99.8%)と過去40年で3番目の受験者数の多さとなり、受験率は18.10%と、過去2番目の高さとなっている*。
少子化が進む中、過熱が続く中学受験。編集部では、今回のアンケートから見えてきたリアルを掘り下げていきたい。
*出典:首都圏模試センター「1998~2025年入試までの受験者数の推移(私立・国立中学校)【2025.2.17ほぼ確定版】」
中学受験を決めたきっかけ、いちばん多かった回答は…?
中学受験を決めたきっかけについて質問したところ、「子供が受験をしたいと言ったから」という回答がいちばん多く、「教育の内容が魅力的だから」「高校受験を避けたいから」「親が経験者だから」という回答が続いた。
・なぜ受験をするのかを家庭で明確にしておくと良いと思った。
・子供の意思を尊重しつつ、導いてあげることが大事。押し付けは絶対にダメ。
・親が勧めるのではなく自分がやりたいと決めないと途中つらくなった時親のせいにしてしまう。
・子供が納得して目指すことが大切だと思う。
・子供の気持ちをいちばんに考えることが何より大切。
・水のあるところに馬を連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできないと何度も実感した。
・子供の気持ちを第一に決めた。本人がしたいなら親子で頑張れば良いと思う。
・本人のやる気がすべて。親は言いたいことを我慢してサポートしていくのが良い。
・本人がやりたいと言ったから受験したので、親は何もやっていない。
・子供が受験をしたいという気持ちをもつともたないとでは、本人のやる気が違うと思う。「もたせたい」と思った時は、学校見学などで受験したい気持ちを早い段階からもたせると良いかもしれない。
・中学受験したいという子供の意思が1ミリでもないと厳しいので、受験させたいなら意思を作ること。理由は受験校の文化祭が面白かった、トイレがきれいだった、同じ中学に行きたくない友達がいるなど何でも良いので、何か本人の意思が必要だと思う。
・子供自身が受験する意思をもち、中学入学してやりたいことを想像し、第1志望に向けて頑張れる環境を整えてあげることが重要。
「まだ子供は小学生だからリードするのは親」というイメージをもたれがちな中学受験。今回のアンケート結果を意外に感じた方も少なくないのではないだろうか。だが、多くの保護者が答えているように、中学受験は親がどんなに必死になっても、子供自身に受験する意思がなければやり遂げるのは難しいという現実が垣間見える。
『子供が言ったから』を額面どおりに受け取るのは危険
今回の結果について、中学受験指導歴30年の教育家・才能タイプ子育て研究所所長の小川大介氏は、「きっかけのトップが『子供が受験をしたいと言ったから』となったおもな要因は、(1)家庭内で話題によくあがる(2)学校でも塾通いが日常の風景(3)押し付けの受験と思いたくない親の心理、の3つが考えられる」そのうえで、「『子供が言ったから』を額面とおりに受け取るのは危険。親は無意識の外部要因にも意識を働かせ、くれぐれも『子供の自己責任』の受験にしてしまわないよう心がけたい」と注意を促す。
中学受験の道のりは山あり谷あり。子供の成績が伸び悩んだり、勉強への意欲を失ったりすることはどの家庭でも起こり得る。そこで安易に子供を責め、親子関係にヒビが入るような事態は何としても避けたいところだ。どんなときでも、「大好きなお父さん・お母さんが自分を応援してくれている」と子供が安心でき、自信をもてるよう、親は子供の最大の理解者・応援者であることを忘れないでいたい。
《編集部》
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