さんきゅう倉田です。公立小学校、公立中学校、推薦で私立、内部進学で日本大学理工学部建築学科に進んで、東京国税局に入って税務調査をして、2年と1月で退職して吉本興業の養成所NSCに入りました。
5年半ほど前、勉強したい、自分の学力が知りたい、敬語を使わない友人が欲しいなどといろいろな理由を総合勘案して受験を決め、現在は東大経済学部金融学科の3年生です。
8月に東大のプログラムで東大生22人を伴って大阪万博に行き、大いなる学びを得たので筆を取りました。
社会課題や問題提起、未来をテーマに、強いメッセージ性を帯びた展示を織りなす日本の各パビリオンに対し、海外パビリオンは自国の文化や観光資源、重点的な取り組み、先進分野を紹介していた。
ただ、先進国と途上国で展示の傾向は異なった。
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友人は言う。
「例えば、オーストリアだったら音楽、ベルギーだったら医療。分野を限定して展示してる。見せたいものが定まってるんだなって思った」
パビリオンはぼんやりと眺めているだけでも楽しめるが、その展示がなされた理由や国ごとの傾向を考えると学びが深まるかもしれない。
また、展示をそのまま素直に受け入れるのではなく、懐疑的な視点を持つことが重要だ。
「空間演出によって未来を華やかに見せられるとワクワクした。その一方で、ビジョンを現実化するための課題やプロセスが示されないと、本当に実現できるのか疑問に思う。
例えば、美しく素晴らしい未来は見せるけれど、エネルギーや格差といった課題は語られない。夢と現実に格差があるんじゃないか。
課題を乗り越える方法を示してくれれば、展示にリアリティを感じるけど、そうではなかったんだよね」
▶VRで戦争体験をした東大生
VRで戦争体験。国連パビリオンでウクライナの現状を知る
この友人は国連パビリオンの期間限定のイベントに参加し、ウクライナの現実をVRで体験したそうだ。
「VRゴーグルで戦争を体感できたんだよね。爆撃で壊れたアパートやそこに住む子供たちの落書きを見ることで、遠い戦地がすぐ近くで起こっているような臨場感と日常が奪われる感覚があった。
展示を見るだけで理解することはできないかも知らないけれど、記憶の継承ができる貴重なイベントだったよ」
先日はサウジアラビアのナショナルデーに歌手のLisaさんが登場したことで話題となっていた。各パビリオンで行われるイベントに注目することで他者と異なる特別な万博を体験ができるだろう。
▶インド館はインドの個性そのもの
インドが好きならおすすめインド館。カオスさが魅力
東大に推薦で入学した非常に優秀な1年生はインド館を勧めてくれた。
「カオスでした。まず、モディ首相の話があって、半導体、その次に女性の就職率を上げる取り組みが紹介されるんです。
全くストーリーが繋がってない。そのカオスさがインドっぽくて、僕はおもしろかったです。
あと、全体を通して感じたのは、最新のテクノロジーがあると思って行くと間違いで、パビリオンでは様々な問題を扱っているので、国ごとの違いを見るといいかもしれません」
みなさんも万博から得られる多様な学びを友人や家族と共有してみてはいかがだろうか。そこにはきっと、話すことで得られるさらなる学びが待っている。
■編集部より
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