オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。
に続く後編では、30代で更年期になったアヤさんに湧き上がった感情と現在の生活について紹介します。
【100人の更年期 #137アヤさん】
◆アヤさん 52歳
埼玉県在住。長年勤めた病院を今春、退職し、セカンドライフの準備中。46歳の夫、22歳の長女、大学2年の長男、中学3年の次女の5人家族
※写真はイメージです
「長女のことが好きだけど嫌い!」あの複雑な気持ちは更年期のせいだった?
更年期の症状が出始めてからは、「何をやってもイライラしていた」というアヤさん。当時の記憶として覚えているのが、「長女のことが嫌いになってしまった」ということでした。
「長女のことはかわいくてしょうがないのに、それと同じくらいイヤだった。嫌いじゃないのに、嫌い。長女を嫌いな自分自身のことも嫌いで……。自分の中でもよく分からない複雑な気持ちが湧き上がってきたんです」
アヤさんが39歳の頃、本人の希望で、長女が長野県の山奥に「山村留学」に行くことになり、小学3・4年の2年間、離れて暮らすことになりました。長女に複雑な感情を抱いていたアヤさんは「月に1回会うくらいでちょうどいい」とホッとしたそうです。
今でこそ成人した長女と、そんな思い出話をしながら笑い合える状況ですが、「あの感情も、女性ホルモン値が下がっていた更年期の症状だったのかもしれない」と振り返ります。
「生理がなくなると旅行がこんなに楽なんだ!」
そして、40歳の時には生理が完全終了。そこから数年のうちに更年期の症状は消失していました。「あまりにも昔の話すぎて、当時の細かい症状についてはすっかり、忘れてしまったんですよね」と52歳の今はあっけらかんと語るアヤさん。人よりも早く更年期の症状が出始め、そして現在はまったく不調も病気もなく、第2の人生を模索中です。
「生理を気にしなくてよくなったから、旅行も楽になりましたよね。どこに出かけるのも何の苦もなくなったのが、本当によかったと思います」
家族旅行に出かけるときに、ピルを飲んでいない次女に「飲んだら楽だよ。生理が調整できるから」などとアドバイスしているそう。
※ピルの使用を検討する際には婦人科・産婦人科など専門医に相談をしてください。
「自由が早めにやってきた」アヤさんの今の生活は 次ページ
更年期症状とは無縁の52歳。「子どもに手がかからなくなった今だから、人生を楽しみたい」
子どもに手がかからなくなってきた今だからこそ、愛車でドライブに出かけたり、一人旅をしたりとあちこちに出かけているアヤさん。とくに島が大好きで、あまり人が訪れないような場所にも足を運びます。「東京の約200km、南にある御蔵島でイルカと泳ぐのは、本当にサイコーでしたよ」とにっこり。
来年は次女の高校進学に合わせて、母子での沖縄移住を計画中だといいます。「人よりも早く更年期を抜けたことで、自由も早めにやってきました」。今は前のめりに人生を楽しんでいます。