東大生100人に聞いた「子供のころやってよかった習い事」で身に付いた力 | NewsCafe

東大生100人に聞いた「子供のころやってよかった習い事」で身に付いた力

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 子供の心身の成長のために、習い事をさせる家庭は多いだろう。しかし、どんな経験が子供のためになるかわからず、迷っている保護者も少なくない。

 そこで本記事は、カルぺ・ディエムが東大生100人にアンケートを実施した結果から、「経験したことがある習い事」「経験してよかった習い事とその理由」などの声を集めた。

 メジャーな習い事が根強い人気を誇る理由、東大生がマイナーながらも意義があったと考える習い事など、高い学力をもつ彼らを形づくる経験を読み解き、共有する。

体力と精神力が身に付く…スポーツ系
 東大生の多くが「スイミング」を習っていたという話を聞いたことがあるだろうか。前々から言われていたことだが、今回のアンケートでもやはりスイミング経験者がもっとも多く、68人もいるようだ。そして、そのうち43人が「スイミングをやっていてよかった」と述べている。

 その理由について、意外に多かったのが「水泳の経験はほかで埋めにくい」ということだった。球技を1つやっていれば、ほかの球技に生きてくるように、1つの競技の経験がほかの競技の技術につながることはよくある。しかし、水泳の技術はほかの競技では身に付かない。そのため、スイミングスクールに通わないと、基本的には泳げるようにはならないのだ。「学校の授業では泳げるようにならない」「プールの授業で惨めな思いをせずに済んだ」などの意見も多くあった。つまり、水泳という競技の唯一無二性が、その高い評価につながっているということだ。

 スイミングのほかに人気があったスポーツ系の習い事は、「野球」と「サッカー」だった。いずれもスイミングとあわせて「精神力・体力が身に付く」「運動習慣が身に付く」「運動が好きになった」などの理由があげられている。心身ともに強くなれるのは、やはりスポーツ系の習い事ならではの大きな利点だろう。

 また、サッカーについて、「習っている人が多くて、共通の話題ができる」という理由をあげている人も。同じ競技に触れていたとなれば、ポジションを聞いたり、いつからやっていたかを聞いたりするだけで、初対面でも会話が盛りあがるだろう。

心の豊かさにつながる…音楽系
 音楽系の習い事を経験している東大生も多かった。全体で見たときにスイミングの次に多かった習い事は「ピアノ」だ。43人が習っていたと回答しており、さらにそのうち32人が「習っていてよかった」と述べている。よかったと感じている割合でいえば、水泳を若干超える。ピアノの次に多かった音楽系習い事は「バイオリン」だった。

 楽器を習っていた東大生は、「ストレス発散法になっている」「音楽への親しみをもてたことで、いまでも音楽に触れている」などと、いまへのつながりを実感している。1度弾けるようになれば、趣味としてずっと楽しむことができる点が評価されているようだ。幼少期の音楽経験が、大人になってなお日常に心の豊かさをもたらす源となっているのだろう。

 また、楽器を弾くことで習得できる技能に注目している東大生も多い。「手先が器用になる」「頭の体操になる」「音感を養える」などの理由があげられている。これらの技能が身に付いた結果、ほかの楽器もすぐに弾けるようになったり、学習にもつながったりしたと感じている人が多いようだ。

 さらには、精神面での成長にもつながると考えられる。ある人は発表会や学校での伴奏のオーディションなどに参加する経験から、本番に強いメンタルを作ることができたと語っていた。また、根気強く練習する必要があるため、忍耐力が身に付いたと感じている東大生もいるようだ。

勉強習慣が自然と身に付く…学習系
 東大生というだけあって、やはり「学習塾」に通っていた人は多い。やっていてよかった理由としては、「勉強習慣が身に付く」「勉強のハードルが下がった」などが多くあげられており、その勉強への姿勢が東大合格につながったと述べている人も。成績をあげるためには、まずは勉強量を増やすことが必要不可欠だが、その前提となる勉強習慣が早期に確立されていたことが、彼らの強みになったのだろう。

 そのほか、学習系の習い事で割合が高かったのは「英会話」だ。英会話と答えたのは33人で、そのうち14人が習っていてよかったと述べている。「中学の英語で無双できた」「英語の授業に抵抗感がなかった」など、学校での学びをスムーズに始められたことが、自信や得意意識につながっていたと考えられる。

 また、「そろばん」を習っていた人も一定おり、計算スピードがあがったことで受験にも役立ったと考えているようだ。やはり、こうした土台づくりが、結果として受験勉強でも大きな強みとなっているのだろう。

読みやすい字が書けるように…習字
 ほかに、比較的人気があったのは「習字」である。20人が習っており、そのうち13人が「習っていてよかった」と感じているようだ。理由はみな、「字がきれいに書けるようになった」ことだが、これは受験にもつながっていると考えられる。

 情報端末を使った教育が進んでいる中でも、いまだに試験では紙に鉛筆やシャーペンで解答を書く形式がほとんどだ。そして、その解答を読んで採点をするのは、人間の採点官。相手が読みやすいきれいな字を書くだけで、採点官の印象が良いのは間違いないだろう。それで点数があがるとは言わないが、少なくとも読み間違えられて減点されることはなくなるのだから、習字の経験が受験に役に立つのは確実だ。

 また、社会に出てからも「字がきれい」というだけで、丁寧さや信頼感といった印象につながりやすい。習字は単なる技能習得ではなく、自分の姿勢や印象を形づくる基礎力とも言える。

東大生の評価が高かったマイナー習い事とは
 マイナーだが確実にいまにつながっていると、東大生が述べている習い事がある。それは「将棋」だ。将棋は、限られた駒の動きを踏まえながら、数手先を見据えて局面を組み立てる競技。相手の意図を読み、自分の戦略を調整しながら、最善手を探ることが求められる。

 実際に将棋を習っていた東大生からは、「試行錯誤することにためらいがなくなった」という声が。将棋では、思いどおりに進まない局面で打ち手を修正し続けることが求められるため、「まず試してみる→うまくいかなければ改善する」という思考のくせが自然と身に付く。この姿勢は、受験や仕事で計画が崩れたときにも、冷静に次の手を考え続ける力につながる。そのため、将棋の経験は、生涯にわたり役立つ実践的な思考力を育てていると言えるだろう。

 ここまで見てきたように、東大生が習っていてよかったと振り返る習い事には、それぞれ身に付く力は異なりながらも、共通して「後々の自信や習慣につながる経験」という特徴がある。技術や知識そのものよりも、そこで得た「継続する姿勢」「思考の型」といった基礎が、長期的な成長を支えているのだ。習い事を選ぶ際は、「その経験が人生の中で長く生かせるかどうか」という視点をもつことが、子供の力を伸ばす手助けとなるだろう。

《碓氷明日香(カルペ・ディエム)》

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