小栗旬主演「フロントライン」モデルとなった本人から手紙も――新型コロナに最前線で挑んだ知られざる人々の実話【名作プレイバック】
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モデルプレス/ent/movie
【写真】小栗旬が演じた役のモデルとなった人物
◆小栗旬主演「フロントライン」
2020年、世界中を震撼させた新型コロナウイルス。本作では、日本で初となる新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」を舞台に、混乱の只中で命と向き合った医療従事者たちの奮闘が事実に基づいて描かれた。
物語の中心となるのは、災害医療を専門とする医療ボランティア的組織のDMAT(ディーマット)。キャストには、未知のウイルスに立ち向かうDMATの指揮官・結城英晴を演じた小栗をはじめ、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介ら実力派俳優が揃った。
企画・脚本・プロデュースを務めたのは、ドラマ「白い巨塔」、「救命病棟24時」、「コード・ブルー」シリーズなど、数々の医療ドラマを手掛けてきた増本淳氏。300ページを超える取材メモから、今まで知られることのなかった船内の複数のエピソードを丁寧に脚本にまとめ上げ、愛と勇気の物語を映画として昇華させた。
◆小栗旬&窪塚洋介「GTO」ぶり共演に喜び
豪華キャスト陣の中で、特に注目を集めたのは、ドラマ「GTO」(1998)以来26年ぶりの共演となる小栗と窪塚のコンビ。キックオフイベントでは、小栗が「本当に僕らすごく久しぶりで。洋介くんとお仕事をずっとしたくて、今回やっと共演できると思ったら、結局ほとんど会わなくて、ほとんど電話(シーン)だった」と撮影中はほぼ会えなかったものの、久々の共演が実現した喜びを語っていた。
一方、窪塚は5月に行われたジャパンプレミアにて「この作品に出演しておいて、もちろん脚本も何度か読んでいるのに、完成した作品を観て涙が止まらないシーンがたくさんありました」と明かしたうえで「誘ってくれた旬、この場を借りて改めてありがとう」と小栗へ直接感謝の想いを伝える一幕もあった。
◆小栗旬、モデルとなった本人から手紙
また、初日舞台挨拶では、結城のモデルとなった神奈川DMAT調整本部長(当時)の阿南英明さんから小栗へ手紙が送られ「5年前、苦しくて苦しくて、早く終わりたい、早く忘れたい、そんな思いでした。急に悲劇に見舞われた人たちを放置できない、できることはしたいと思いましたが、世界中から注目されて現場、組織、政治、マスコミ、世間との間で信念がぐらつくこともあったのは事実です。でも撮影現場で小栗さんの後ろ姿を見たとき、完成した映像を見たとき、何度も涙をしました。小栗旬さんが演じてくださった絶対のヒーロー像ではない結城は、心から共感できます。本当に素晴らしい小栗DMATが改めて本当の勇気を呼び戻してくれました。再び危機に直面したときに大切な仲間と逃げずに最善を模索しようと思います」とのメッセージが読み上げられた。
これを受け、小栗は「みなさんは本当にこの映画の中の戦いを5年前にされていたと思いますし、映画にはない部分の大変さもきっといっぱいあったでしょうし、それを乗り越えられて今があって、今もDMATのみなさんが活動されているので、今後もご自分たちも無事でいていただきながら、いろいろな災害に向き合っていっていただきたいなと思います」とエールを送った。
混乱、恐怖、葛藤。それでもなお“救う”ことを選んだ人々の姿を描いた「フロントライン」。当時の記憶が薄れつつある今だからこそ、人々がどのように最前線で戦っていたのか――その知られざる物語が、静かに胸に迫る。(modelpress編集部)
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