医療の未来「明るい」わずか15%、AI活用は責任の所在に懸念…医師・研究者調査 | NewsCafe

医療の未来「明るい」わずか15%、AI活用は責任の所在に懸念…医師・研究者調査

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日本の医療の見通しは明るいと思いますか
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 川野小児医学奨学財団は、全国の医師・研究者400名を対象に「医師・研究者の仕事・研究に関するアンケート調査」を実施した。医師・研究者の66.0%が医療現場や研究にAIを活用しており、画像診断の精度向上に62.3%が期待を寄せる一方、誤診時の責任所在の不明確さに43.3%が不安を感じていることがわかった。

 川野小児医学奨学財団は、小児医学・医療・保健の発展のため、小児医学研究者への研究助成や小児医学を志す医学生への奨学金給付などを行う財団。今回の調査は、医療や研究の現場の実態を調査・分析することを目的に、2026年1月1日から5日にかけてインターネット調査で実施。臨床医244名、臨床・研究医156名の計400名から回答を得た。

 日本の医療の見通しは明るいと思うか尋ねたところ、「そう思う(そう思う+ややそう思う)」の回答は15.5%にとどまった。一方で、「そう思わない(あまりそう思わない+そう思わない)」は55.3%と半数を超えた。また、「どちらともいえない」と回答した人も約3割にのぼっている。日本の医療の見通しを明るいと感じていない層が多数を占める結果となった。

 日本の医療の未来について、課題に思うことは、1位、2位が「病院経営の悪化」(62.3%)と「医療従事者の勤務環境・勤務体制の整備の遅れ」(55.0%)となり、ともに半数を超えた。続いて、「医療従事者の不足」(44.5%)や「社会保障費の増加」(43.5%)となり、上位4位まで病院経営に直結する課題が占める結果となった。医療現場での経営面への懸念が強いことがうかがえる。一方で、AIに関する課題をあげた回答は1割程度にとどまり、現時点ではAIに関する課題意識は低い結果となった。

 日本の医療において、今後もっとも重点的に支援・発展させるべきと考える分野は、「地域医療・へき地医療」(23.0%)と「医療のデジタル化・AI技術」(21.8%)の2項目が、ほかの項目と比べて突出して高い割合を占めた。3位の「再生医療・遺伝子治療」(11.0%)とは約10ptの差があり、「地域医療・へき地医療」、「医療のデジタル化・AI技術」の支援・発展を医師・研究者は重視していることがわかった。

 医師にこれからさらに必要となる資質や能力について尋ねたところ、「医学の知識と技術」(50.8%)と「コミュニケーション能力」(49.0%)の2項目が、ほかの項目と比べても高く、いずれも約半数が回答した。3位の「問題解決力」(27.5%)とは20pt以上の差があり、「医学の知識と技術」「コミュニケーション能力」の重要性が特に重視されていることがうかがえる。

 また2024年に実施した調査と比較すると、順位に変動が見られた。2024年調査で3位だった「体力」は今回5位となり、代わって「問題解決力」が3位にランクインした。近年のAIやデジタル化の進展により、「課題に対応するための問題解決力」が重要だと思う医師・研究者が増えていることがわかる。

 AIを医療現場や研究にどのように活用しているかについて尋ねた設問では、1位が「診断補助」(35.8%)、2位が「医療・研究データの分析」(30.0%)、3位が「臨床疑問の解消」(25.3%)となった。医師・研究者の約3人に2人は、すでに医療現場や研究にAIを活用していることがわかる。

 今後の医療・研究におけるAIの発展について、期待していることについて尋ねたところ、1位が「画像診断の精度向上・病変の早期発見」(62.3%)、2位が「診断の標準化」(40.0%)、3位が「医療データの解析・活用」(34.5%)となった。1位と2位の差は22.3ptと大きく、「画像診断の精度向上・病変の早期発見」は、過半数が特に高い期待を寄せていることがうかがえる。また、全体の約9割がAIのさらなる発展に期待をしている結果となった。

 医療・研究におけるAIの発展について、不安や課題に感じていることについて尋ねた設問では、「誤診時の責任の所在が不明確・法整備が追い付いていないこと」がもっとも高く4割を超え(43.3%)、ついで「診断における信頼性の担保が難しいこと」(39.3%)、「導入・運用コストの負担」(35.3%)、「情報漏洩等のセキュリティリスク」(34.0%)となった。「画像診断の精度向上・病変の早期発見」に期待するものの、その信頼性の担保や誤診時の責任の所在などに不安を感じていることがうかがえた。

 日本の医学研究のレベルは世界と比べて高いと思うかについては、「高い(高い+やや高い)」が39.0%、「普通」が37.3%、「低い(低い+やや低い)」が19.8%となり、「高い」の回答がもっとも高い結果となった。普通もあわせると日本の医学研究のレベルは普通以上と考えている人が約8割(76.3%)にのぼった。また、2024年の調査と比較すると「高い(高い+やや高い)」の回答が5.4pt上昇していることがわかった。

 日本の医療研究について課題に思うことについて尋ねたところ、「研究費が不足していること」が63.3%でもっとも多く、ついで「長期・基礎研究には資金が十分に配分されないこと」が50.8%となった。上位2つはいずれも資金面に関する課題で、半数を超える結果となった。 3位の「研究に関わる人材が不足していること」、4位の「研究時間の確保が難しいこと」も4割を超えており、医療研究においても人材不足・時間が足りていないことが見える結果となった。一方、「課題に思うことはない」の回答はわずか6.0%にとどまり、医師・研究者の9割以上が何かしら医療研究に課題を感じていることが明らかとなった。

《吹野准》

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