エドワード・ヤン監督の長編第3作となる本作は、台湾ニューシネマを代表する一作として多くの映画ファンに愛されてきた。
この度解禁された予告編は、ストーリーの説明的な部分をそぎ落としたような前衛的な構成。誰かが抱える不安・嘘・欲望が断片的に、そしてドラマチックに引き出され、作品の持つスタイリッシュな映像美を堪能できる映像となっている。「今は昼? 夜?」「わからない」というセリフとともに、「孤独な風が吹き抜け 愛なき都市に恐怖が連鎖する」というコピーが映し出される。
1980年代の台北を舞台にした作品だが、登場人物たちの鬱屈した様子は2020年代にも通じるものがあり、エドワード・ヤン監督の描く物語はいま観てもなお色褪せることがないと感じられるだろう。
併せて解禁されたチラシビジュアルでは、前回公開されたポスタービジュアルとは上部の写真群のカットが大きく変わり、建物の一室から銃を持った手だけが現れるカットとなっている。静謐ながらも不穏な空気感が漂う演出が捉えられている。
また、場面写真10点も同時解禁された。暗室にて少女の写真がモザイク状に映し出されるカットなど、本作のアイコンとも言える印象的な場面が収められている。
なお、同じくエドワード・ヤン監督の『海辺の一日 4Kレストア』が7月10日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、角川シネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国にて公開されることが決定している。長らく限られた機会にしか触れることのできなかったエドワード・ヤン監督の初期作品群が続けて劇場公開されることは、日本の観客にとってまたとない貴重な体験となりそうだ。
『恐怖分子 デジタルリマスター』は8月21日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国にて順次公開。



