
アムリターラ代表・勝田小百合さんは、経営者であると同時に、治療家、美容家、作家、表現者、さまざまな顔を持ちます。いま彼女が手掛けている「アムリアグリプロジェクト」をキーに、いま・これからのアンチエイジング、そしてアムリターラについて伺います。
支援というより「循環を作る」。産地の高齢化に何をすればいいのか

‐‐白樺の木に対する物理的な支援のほか、知識、また生産者の方との交流から生まれたものもありますよね。
矢島が行ってくれたことで、原料としての白樺樹液に対する知識が深まりました。ずっと同じ木で採り続けるのではなく、少し休ませてあげないとならないそうで、それが樹液の品質にもつながるそうです。
もうひとつ、生産者さんの気持ちが変わってきました。これまで彼らは自分たちが採取した樹液が何の材料になっているのかは具体的に知らなかったそうです。でも、「ホワイトバーチモイストウォーター」にはこんなに熱心なファンがいっぱいいて、毎年2人も派遣するくらいにこの地域を大事にしていると伝わったことで、生産者さんたちが新たなやりがいを見出してくれたように感じます。「ホワイトバーチモイストウォーター」のことも、気に入って愛用下さるようになりました。それも大きな変化ですね。
‐‐「アムリアグリプロジェクト」は他にも支援活動を?
はい、たくさん。たとえば、「ヒマラヤ岩塩バスソルト」は2018年の発売から3つ売れると植林1本という形でヒマラヤの植林を支援しており、すでに東京ドーム2つ分以上の面積に植林されました。
日焼け止めやファンデーションの原料として化石サンゴも使用しているので、沖縄のサンゴの白化問題に取り組む植え付け活動にも支援中です。「モリンガ」も同様に、使用ごとにフィリピンに植林されていきます。
最近では九州の田んぼでお世話になっている石川ご夫妻のクラファン支援。九州の山々は今や杉や檜の針葉樹ばかりになり、根が張らないから土砂崩れが起き、また動物も食べるものがないから下に降りてきて被害が出ているそうなんです。結果、綺麗な水が作られず川が汚れる、栄養豊富な水にならず海の魚介類が減るなど、いろんなことがつながって循環しています。そこで、山を整備してクヌギや栗など食べられる照葉樹・果樹を植えるプロジェクトに支援を行っています。
商いとして無理のない自然な仕組みの一部としてこれらの循環支援が続けられるのが理想だなと思っています。個人的に社会活動をしたいというのもありますが、地域が栄えて、結果その恵みを使わせてもらうという循環があるのが一番美しく、次世代のためにもなります。結果、自分たちの環境を整えることになると考えています。
‐‐そうした活動を続けながら見えている、日本の現状があると思います。どうでしょうか。
残念ながら、日本の産地は軒並み高齢化しています。若い人はみんな都会に出てしまい、地域の過疎化が進む、というのはどこに行ってもよく聞きます。たとえば甘夏。「クリーミー ホイップソープ 甘夏&フランキンセンス」の甘夏は愛媛県西予市、宇和海と標高400m前後の山に挟まれたリアス式海岸に立地する農園の原料を使用していますが、この活動に加わっている生産者さんの一部は、いま作っている人たちがリタイアしたらなかなか継ぐ人がいません。
いまはまだ現役の方がいらっしゃるから大丈夫ですが、この後は何かしらの仕組みを作らないと難しいなと思っています。若い方の就農を後押しできるような仕組み作りは、第一義には国がやるべきだとは思いますが、まだまだ進んでいません。
今できることとしては、まず寄付をするということ。もう一つ、循環する仕組みを今後どうやって作っていくか、そのお手伝いをすること。収穫の際にうちのスタッフが2週間行くようなことで一時的には何とかなりますが、園地整備は365日休まず続くのです。
‐‐なるほど、仕組化できる、より包括的な支援の方法を探っていくのですね。
「神山 すだちプロジェクト」では徳島県の神山町のすだちを使用しています。こちらも過疎化が進んですだちや里山の文化の継承が危ぶまれる中で立ち上げられた「里山みらい」というNPOと協力し合って、まず自然栽培のすだちを購入し、現地の企業に搾汁してもらい果汁で発売し、残った皮などからこれも現地で精油と蒸留水を採取して化粧品へ。
すだちの収穫は季節が限定されてお手伝いに行きやすいのですが、NPOではそのお手伝いを仕組み化して、全国から社員研修として人員を受け入れています。また、新規就農者に畑だけ託してもなかなか食べていけないので、有機JAS認証を取った上で若い就農者を招致しするというという取り組みなども行われています。このNPOとも協力しながらすだちのプロジェクトをやっています。
生きとし生けるものの波動全部が助けてくれるようなラッキーが起きるようになる

‐‐なぜそうした、社会活動にも力を尽くすのでしょうか?
だいたいこういうことをやっている会社は5年以内に潰れるんですよね。特にオーガニックは原価も高いから、まじめにやればやるほど商売が持ちません。だから、アムリターラみたいな会社が18年も続いていること自体がもう奇跡だと思っています。ここには私たちの実力だけじゃない何かが働いている気がしています。「これ絶対私の実力じゃない」というような不思議なことも起こります。「絶対無理だ」というようなことでも、なんとかなったりする。目に見えない助けがあるような気がします。
この仕事を始めてから感じることなんですが、微生物も動物も虫も喜んでくれるような活動をしていると、生きとし生けるものの波動、喜んでいる波動が全部返ってきている気がします。その波動が後押ししてくれて、常にラッキーな状態が続くのです。循環が美しいと、信じられないような助けが来ます。仕事もうまくいくし、みんなが助けてくれます。物理的に農家さんが助けてくれるということもあるんですが、加えて微生物界や植物界からの助けも来る感じがします。流れのいい商売を心がけると、全部自分に返ってきますよね。
私の仕事には、人のため、地球のため、環境のため、というものが根底に強くあるんだと思います。もともと『ノストラダムスの大予言』を信じていたので人生は30歳ぐらいまでだと思っていました。今はおまけの人生みたいな感じで、半分はファンタジー。どうせいつかは死ぬわけだから、冒険であり修行であり、というのが人生だと思っているところがあります。
‐‐昔から、たとえば子どものころからそんなふうに考えていましたか?ノストラダムスの件は確かに、同世代の人たちは30歳くらいまでの人生と捉えていましたよね。
私は美大卒業後、デザイン事務所に勤務してから女優になりましたが、28歳の時にパニック障害になりました。そのあとカイロプラクティックや自然療法で回復したという経験から、30歳でカイロの学校で学んでカイロプラクターになりました。今も週2回は治療院をやっています。そんな経緯で自分が救われたので、人の役に立ちたいという気持ちがあります。
人生いろんなことがあるのはしょうがない、それも含めて冒険と思っていますが、身体的な苦しみはない方がいいなと思っています。それさえなければ、あとはどうにかなる。ちょっとした知恵や過ごし方、植物の力など、そういったことで身体的な苦しみを緩和して楽になるだけで、どれだけ救われることか。私の母親は2年前に亡くなるまでずっと体のことで苦しんできて、それを見ていたというのもあります。更年期や老年期のいろんな苦しみは、できたらない方がいいと思っていて、全部なくすのは難しいけど、少し楽になる役に立ちたいという気持ちがすごく強いです。
カイロプラクターなので、ちょっとした肩の痛みや腰、頭痛、首の痛みなどを日々引き受けていますが、施術だけじゃダメなんですよね。毎日食べているものがすごく重要。人の体は食べているもので置き換わっているから。また、過ごし方もすごく関係するので、自分が得てきた知恵や知識をシェアして役に立ててもらえたらいいな、そのために開発をしています。
つづき>>>アンチエイジングの鬼・勝田小百合さんの「更年期対策」とは?「幸いにして、障害にはせず乗り切りました」



