
季節の変わり目や日々の忙しさのなかで、そんな身体の「重だるさ」を感じていませんか?
今回は、これまで14万人以上の施術やセルフケア指導を手がけてきた整体師・永井峻氏(楽ゆる整体&スクール代表)が提唱する、おなかのツボを刺激して身体の芯から温める新しい自律神経ケアの方法をご紹介します!
※本記事は書籍『からだめぐる おなかのツボ回し』(永井峻/ワニブックス)から一部抜粋・編集したものです。
内臓は食事の影響をダイレクトに受ける場所
内臓(おなか)の調子を直接左右するのは毎日の食事です。
東洋医学では、食べ物にはそれぞれ「気」や「性質」が宿るとされ、体質や体調に合った食材は、内臓の働きを助けることで不調の改善やめぐりを良くすると考えられています。栄養素とはまた別の影響を与えるわけですね。
例えば、体を冷やす「性質」のものを摂り過ぎると、胃腸が冷えて働きが落ちることがあります。その食品そのものが冷たくなくても、です。体を温める「性質」の、消化に優しい物を食べると、内臓がゆるんで体が軽くなります。
また、内臓には属性があり、自然界を構成する「木火土金水(もっかどごんすい)」の五行に対応しています。例えば血液をろ過して、膀胱によって尿を排泄させる腎臓の属性は「水」です。その性質に合った食材を選ぶと、対応する腎臓の調子が上がるというわけです。

本書で紹介したツボ回し&ストレッチに加えて、食事にも気をつけることができると、体質改善が倍速になります。
といっても、難しいことはありません。
ツボ回しで痛みを強く感じた内臓に対応した食材を、食事に取り入れることで、しっかりケアができます。
小腸・すい臓・胃に良い 消化を促す食べ物

◉属性は「土」
大地がすべてのものを育むように、土に属する小腸、すい臓、胃の働きは、食べた物を消化・吸収して全身に栄養を届ける、健康の基盤となる力です。
土のエネルギーが弱ると、食べ物を受け止められずに胃がもたれたり、疲れからの回復が追いつかなかったりします。
◉土の力を助ける食材
代表的な食材は「黄色いもの」です。かぼちゃ、さつまいも、とうもろこしなどの黄色から橙色(だいだいいろ)の野菜は、胃腸を温めながら、その働きを優しくサポートします。
また、大豆を原料とした味噌や納豆といった発酵食品も、消化力を支えるとても大事な存在。
発酵成分によって消化の負担を減らしながら、優しい甘味と旨味が土の気を補ってくれるのです。
◉土の働きを助ける味覚
東洋医学では「甘味」は土の働きを助けるものとされています。
ただし、ここでいう甘味とは、お菓子のような強い糖分ではなく、雑穀や根菜、甘酒などの素材そのもののやわらかな甘さです。
こういった自然の甘味は胃腸に優しく、土の気を増やしながら消化器系に負担をかけにくい、理想的なサポート役になります。
◉その他のポイント
忘れてはいけない大切なポイントが「しっかり噛む」こと。どれほど体に良いものを選んでも、早食いや丸飲みでは胃腸に大きな負担がかかります。
しっかり噛み、ゆっくり食べることで、唾液や消化酵素がたっぷり分泌され、消化における負担を減らし、内臓の働きを助けてくれます。
さらに、噛むリズムには自律神経を整える効果もあり、内臓の安心感につながる大切な動作です。
◉小腸・すい臓・胃のケアのまとめ
・黄色から橙色の野菜を意識してとること
・自然の甘味を楽しむこと
・しっかり噛むこと
この3つの習慣を取り入れるだけで、胃腸を中心とした消化器系のケアができ、めぐりはしっかり回復し、土のエネルギーが増します。
内臓の調子を整えるのは、全身の元気のための第一歩。
あなたの「内臓の土台」を豊かに養っていきましょう。
大腸に良い お通じを促す食べ物

◉属性は「金」
体に不要なものをきれいに排泄して、循環を保つ役割を担うのが「金」です。
金の力が弱まると、便秘や下痢などのお通じトラブルが起こりやすくなり、体に老廃物が溜まってしまいます。
肌荒れや口臭、疲労感にもつながるため、大腸を整えることはとても大切。
◉金の力を助ける食材
代表的な食材は「白いもの」で、大根、白菜、れんこん、長いも、白ごまなどです。これらには、大腸の粘膜を守りながら余分な熱や乾燥を鎮める作用があり、排泄機能を助けます。なかでも、れんこんや長いものネバネバ成分は、大腸や肺の潤いを保つサポート役として昔から重宝されてきた食材です。
◉金の働きを助ける味覚
「辛味」も大腸には心強い味方です。しょうがやネギ、大葉などの穏やかな辛味は血流を促し、大腸を冷えから守ってスムーズな動きを応援します。
ただし、強い刺激の辛味は大腸を荒らすことがあるので、香味野菜や軽いスパイス程度で十分。多量の唐辛子、山椒、生にんにくなどは大腸の大きな負担になりますので、辛いもの好きであってもほどほどに。
◉その他のポイント
大腸や肺をケアするときに、ぜひ意識してほしいのが「呼吸」です。東洋医学では、大腸と肺は表裏の関係といわれ、便秘がちな人ほど浅い呼吸になりやすく、呼吸が浅いと腸のぜん動運動も低下しやすくなります。
呼吸を深めることは、大腸と肺にとってもすごく良い影響があるため、食事の合間や後に深呼吸を意識してやってみてください。
また、大腸は、ストレスの影響をとても受けやすい臓器でもあります。緊張や不安が続くと大腸の動きが乱れ、お通じのリズムが崩れやすくなります。
食事のときはリラックスしてよく噛み、香りや食感を楽しむように意識するだけでも大腸に大きな安心感を与えます。
もう1つ大事なのは「冷え対策」。大腸は特に冷えに弱いため、生野菜や冷たい飲み物ばかりをとると負担になります。温かいスープや蒸し料理などを取り入れて、お腹の内側からじんわり温める工夫をしてみましょう。
◉大腸のケアのまとめ
・白い野菜で大腸に潤いを与え、大腸を整えること
・優しい辛味で血行を助けること
・深い呼吸をし、温かい食事を取り入れること
この小さな心がけの積み重ねで、大腸は本来の排泄力を発揮していきます。
不要なものをきちんと手放せる体は、めぐりを良くし、気持ちまで前向きにしてくれるはずです。排泄を担当する「金」は「溜め込まない力」の象徴です。
つづき>>【整体師が解説】休んでも抜けない重だるさの正体とは?「心・体・気」を整える整調術
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