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大麻取締法は改正すべき?

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大麻と聞いて、あなたはどのようなイメージを持ちますか?日本で教育を受けた者であれば、「不良」「悪」など犯罪にまつわる想像はつきないだろう。周知のように、日本では大麻の所持、栽培などが大麻取締法で禁止されており、この法律に違反すれば「犯罪」として重罰に処せられる。医療目的での使用も禁止されている日本では想像もつかないが、先進国を中心に嗜好品・医療目的として大麻規制緩和の流れが加速している現状がある。なぜ、大麻が禁じられているのにも拘わらず、世界的には合法化が進んでいるのか。大麻を使用することの実質的(医療・嗜好品など)な違法性と、なぜ、世界的に大麻規制を許容する動きがあるのかを考えてみたい。

■大麻使用の違法性とは
違法性とは行為の「悪さ」のことだ。刑法学では「国民が刑罰を使ってまで守ろうとする利益(保護法益)を、侵害する行為」「処罰に値する程に法秩序を侵害する行為」などと定めてある。つまりは、法益侵害性と法秩序違反性などから大麻の所持使用、または、栽培した者を刑罰で処すことができるのだ。しかし、刑罰は、人間にとって害悪であり苦痛でもあり、重大な人権侵害との見方もできる。ではなぜ、このようなものが認められるのか。一般的には刑罰から生まれる不利益よりも、刑罰を使って犯罪行為を防止することから得られる国民全体の利益の方が多いとの説明がある。保護法益の例を出すと、殺人罪であれば「人間の生命」、窃盗罪では「財産」だ。

■大麻取締法の保護法益は?
大麻取締法そのものには、保護法益・立法目的の記述がない。如何なる法であれど、第一条に「何の為の法律か」を示す目的が明記されなければいけないが、大麻取締法には記述されておらず、極めて問題のある法律であることがわかる。大麻取締法の制定には諸説ある。古くから神道には欠かせない神聖な植物だった大麻は、太平洋戦争が天皇の名のもとで行われ、「神道と軍国化が結びついている」と考えたGHQが日本人のアイデンティティを封印しようという側面から制定させたという説などが有力であり、他には、日本の麻産業に壊滅的打撃を受けさせる為との説もある。一方、日本に大麻取締法を敷いたGHQの中心に立っていた米国における大麻はどのように扱われているのだろうか。

■米国の大麻規制と現状
「大麻はアルコールほど危険ではない」と公言したオバマ米大統領を筆頭に、大麻の社会的受け入れ体制が強まっている。1977年に、カーター教書(連邦議会、州議会に対して発する政策上・立法上の意見書)によって大麻使用は精神病の原因になるとはいえないこと言明されている。その後、個人の少量所持に対しては州によっては非犯罪化が進み、コロラド州/ワシントン­州で嗜好品として合法化され、そのほか多くの州で嗜好/医療目的の大麻規制を許容する動きがある。

■医療大麻とその効能は?
医療における大麻の臨床応用は、大麻に含有される天然のTHCやその他カンナビノイド成分などを利用した生薬療法だ。医療大麻を知る為に「THC」という成分に着目したい。THCは、大麻の主な有効成分であり、多幸感を覚えるなどの作用がある。中毒性は無いがカフェイン程度の依存性があり、幻覚を見ることは稀、血圧には変化はなく、食欲増進作用の効果がある。THC・カンナビノイドの臨床応用では、PTSDを始めとするトラウマによる精神障害や、暗い気分を上向きにさせる効能で鬱病の治療に取り入れられている。また、最新の研究では、大麻に含まれる「CBD」という物質が、がん細胞の成長を遅らせ、腫瘍を育てる細胞の形成を妨げるため、がんやその転移と闘うのに役立っているとの結果がでている。

■議論すらできない日本
ここまで、読者の皆様には、学校教育などで学んだであろう大麻使用で引き起こされる問題性を具体的に知った前提で話を進めてきており、もし、理解していない方がいれば「麻薬乱用防止センター」のHPを確認して頂きたい。そこには、身体的・精神面に及ぼす害や、大麻取締法などを紹介している。
さて、大麻取締法には、先ほど述べた通り、決定的な問題があるにも関わらず、国会などで議論が殆どなされていないのが現状だ。医療大麻の使用を求める国民の声も少なくない現在。日本では、THCを用いた臨床試験は固く閉ざされた大麻取締法などにより禁止されている。繰り返すが、犯罪や刑罰を考えていくとき、「なぜ悪いのか?」あるいは、「国民のどのような利益を侵害するのか?」というように、より実質的な観点が必要だと筆者は考える。日本の大麻を使用することの実質的(医療・嗜好品など)な違法性は、世界的に大麻規制を許容する動きから考えると、臨床的な効能や、大麻取締法の欠陥などについての議論が圧倒的に足らず、「悪いことに使用するモノだからダメ」と、一括りにし、思考停止状態にある。よって、大麻の違法性を再確認すべきであると筆者は考えている。

参考元
・CannabisNews
・WIRED=マリファナはがんを倒す特効薬?
【執筆者:王林】

《NewsCafeコラム》

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