天海祐希&松下洸平が語った夢を叶える秘訣「信じないと叶わない」 バディ感意識した撮影エピソードも<「合理的にあり得ない」インタビュー>
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綾野剛「MIU404」で共演・松下洸平への思い語る「一気に好きになってしまって」
◆天海祐希主演「合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~」
本作は、明晰な頭脳とずば抜けた行動力、そして時に大胆な変装さえも武器にする探偵・上水流涼子(かみづるりょうこ/天海)が、IQ140の相棒・貴山伸彦(たかやまのぶひこ/松下)とタッグを組み、さまざまな依頼を、超大胆な方法で解決していく。不条理がまかり通る現代の“あり得ない”敵を、“あり得ない”手段で葬る、極上痛快エンターテインメントだ。
◆天海祐希とバディ役に松下洸平興奮「この人についていけば間違いない」
― まずお互いの印象を教えて下さい。
天海:松下さんとは本当に初めましてなんですが、これまで作品で拝見していた印象としては、巧みな方で色々な役をものすごく考えて演じているんだなと思っていて、実際にお目にかかって一緒のシーンをいくつかやらせて頂いて本当に画面から受けていた印象そのままでした。表現が難しいんですけど上手な役者さんは技術的なことだけじゃなく誠実なお人柄が滲み出ていて、考えていることをそのまま表現できる上手さもお持ちなんだなと思うんです。実際に掛け合いのシーンでもガッツリついてきて下さるので「ああ頼もしい」と思ったし、合間にも色々お話をさせて頂いてとっても前向きで真摯だし、あとはハンサムなので見ていても幸せになりますよね(笑)。
松下:ありがとうございます、とんでもございません(向き合って深々と御礼)。僕は映画、テレビ、舞台と数え切れないほどの天海さんの作品を拝見していますし、まさかこうしてバディを組ませていただく機会が来ると思っていなかったので非常に光栄だなと思っています。一報出しの写真を2人で撮らせて頂いたときに画面に映る2ショットを見て「本当にやるんだ」とやっと実感しました。もちろん撮影現場では違うスイッチがお互い入っているのであんまりそういうことを考える隙はないんですけど、写真を見たときに「僕の横に天海祐希さんがいる!」と思って。その天海さんがあまりにもかっこよくて助手として傍にいさせて頂く身としては非常に身が引き締まる思いでした。
役どころの涼子と天海さん自身がリンクしている部分が多くあると思って、人との関わり合いに対してすごくまっすぐで現場での居方も含めてこの人についていけば間違いないと思わせて下さるような方なので、一緒にいて勉強になることが多いです。さっきも撮影の際、僕がポケットに手を入れているポーズをとっていたらちょっとアドバイスを下さって、「ついていきます!」と思わせて頂ける方なのでまだ撮影が始まって間もないですけど、これからご一緒できるということで本当のかっこよさとはなんだということを盗めるところは盗んで帰りたいなと思って、ジロジロ見ると思います(笑)。
天海:やめて下さい(笑)。
◆天海祐希、演じる上水流涼子のポイント
― 自身が演じる役柄についてはどのように受け止めていますか?また、自分の性格と似ている部分や、逆にギャップがある部分などを教えて下さい。
天海:原作がとても面白いので、私が読んだときに面白いと感じたイメージをそのまま観ている方に伝えられたら、というのがまず一番です。また、涼子は遠くない過去に割と大きな痛い目に遭っていて弁護士資格を剥奪されてしまっていて、人を心底信用できなくなっているというのが一番大きな核だと思ったので、ドラマが進むにつれてどういう風に変化をしていくのかを表現できたら。原作の涼子は淡々としているところがある一方で、脚本だとちょっとコミカルにも描かれているんですけど、個人的におふざけに走りすぎてしまうのは好きじゃなくてクスッと笑える方が面白いと思っているので、ギリギリのラインを監督も攻めて下さっていて、松下さんもガッツリついてきて下さるのでとても楽しく撮影しています。先程私と似ていると(松下が)言って下さったんですけど、私はこんなに切れ者ではないですし、「人をお金と思えば良い」という考えでもないんですけど、自分とは違うところがあるからそれも誇張して表現できるのが楽しみです。
◆松下洸平、貴山伸彦は「演じていても謎めいた人」
松下:貴山はすごく癖のある性格で、非常に頭も良いですし、何事も論理的に物事を進めるんですけど、一方で貴山自身も人を信じられないで抱えているものはあるなと思っていて、話が進んでいく内にそれがなんなのか、人としてのありのままの姿みたいなものも今後出てくるので、役を作る上では人間としての核をベースに、それが何かの影響で蓋をされてしまったところからスタートするので上辺だけでなくなぜこうなってしまったのかを常に考えながら、普通に芝居をしていても時折悲しそうな顔、寂しそうな顔をする瞬間を時々見つけて演じていきたいなと思っています。自分に似ているところはほぼないんですけど、物事を丁寧に捉えていくところは僕も見習わなきゃいけないと思っているのでそこは共感します。それ以外は演じていても謎めいた人だなと思います。
◆天海祐希&松下洸平、バディ感を出すために意識していること
― 2人のバディ感を最大限出すために大切にしていることはありますか?
天海:最初はガッツリお互いを信頼しているわけではなくて、お金を得るという共通の目的に向かって走っているという感じなので、それが今後どういう風にお互いの別々の過去を自分で解決していって、色々な人との関わり合いで気づいていくのかを表現できたら。人として意味のある出会いや関係だったんだなとお互い気づいて成長していけたら良いなと思います。
松下:どれくらい長く一緒にいたかということも意識したいなと思っていて、あくまで仕事上のパートナーではあるけれど、長く一緒にいると自然と似てきてしまう部分があると思うんです。そこを芝居の中で時々見せられたらいいなと思っていて、この間もとあるシーンでまったく同じ動きをしたんですよ。これも天海さんが提案して下さったんですけど、第三者の役に対するリアクションが同じなことによってバディ感というか積み重ねてきた時間が見えるので、喋り出すでも細かく手を上げるでも何でも良いんですけど、合わせていくこともこれからもっとトライしていきたいなと思っています。
◆見どころは衣装「どれだけ着替えるんだと」
― 探偵ものなので動きも沢山あると思うんですけど、楽しみにしているシーンを教えて下さい。
天海:涼子は弁護士の経験もあって精神的にも鉄の女っぽいところがあるんですけど、人間って強いだけじゃないからどこか人に見せない柔らかい部分が絶対にあって、そこすら貴山にまだ見せてないんです。その辺を貴山が察して色々なところで助けてくれているところもあって、貴山自身にも同じような部分があるので、それが良い風に画面に現れているのは注目して頂きたいです。涼子を抑えつつ、貴山がどっちの方向に舵取りしていくのかというのもすごく面白くて、涼子が主導権を持っているように見えるけど実は貴山が後ろで操作している部分があったり。あとは、潜入するシーンも多いので、「今回はどんな格好をするんだろうな」と注目して欲しいです。
松下:これはもう衣装です!1話につきどれだけ着替えるんだと。そこがこのドラマのクスッと笑える面白いポイントで、1話につき何回も衣装替えして色々な格好をして潜入していくので間違いなく今まで観たことない天海さんを見ることができます。
― 原作でも色々な人が涼子と貴山にコロッと騙されますが、お2人だったら騙されない自信はありますか?
天海:うーん、騙されないかも。そこまですぐに心を許さないというか、大事に思う関係性になるまでに時間も必要なので、急に間を詰めて来る人はなんかありそうだなと疑ってしまいます(笑)。
松下:僕は多分ケロッと騙されるでしょう(笑)。優しそうな人にはすぐついていっちゃいます。
◆天海祐希と松下洸平が悲しみを乗り越えた方法
― お話にあったように、涼子と貴山はそれぞれ過去の確執を抱えていますが、お2人がこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」を教えてください。
天海:私が人生で一番悲しかったことは父親が亡くなったことかな。それは乗り越え方というのはなくて、時間が経つしかなかったので向き合うことしかないんじゃないかなと思います。取り返せないものだったら乗り越えて前に行くこと。
松下:僕は、20代の頃オーディションを受けて自分がダメだなと思うことがたくさんありました。今思えばその作品にそぐわなかっただけだったということもあると思うんですけど…。
天海:自分自身を否定された気持ちになるよね。
松下:はい…そうやって自分を責めてしまうんですけど、一生懸命やっていても結果が出ないときは出ないし、乗り越えるのにすごく時間と経験が必要だったなとは思います。オーディションに落ちる日々が続いたときには自分を責めたし、人のせいにしてしまいそうにもなったけど、それでも根気強く誘って下さる人たちがいたから続けて来られました。そういう人たちがいなかったら諦めちゃっていたかもしれないですね。
◆天海祐希と松下洸平の夢を叶える秘訣
― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者も沢山います。そういった読者に向けてこれまで夢をいくつも叶えてこられたお2人の「夢を叶える秘訣」を教えてください。
天海:どうしてもこうじゃなければという強い信念も大事かもしれないけど、さっきも松下さんがおっしゃったみたいにくじけたときに自分を支えるものがなくなってしまうじゃないですか?努力してきたことは決して無駄にはならないと私は信じているので、自分が否定されたかのように思うかもしれないけど、そのときにその場所に自分が必要じゃなかっただけとちゃんと変換させて、自分はそのための努力もちゃんとしてきたし、そういう価値のある人間だってことを自分で認めてあげた方が良いと思います。違う場所で輝くことももちろんあるし、そこに行かなきゃ行けない人はどういう回り道をしたとしても必ずそこに行くと思うんですよね。松下さんの頑張りとか努力をずっと応援していらっしゃる方は、今の活躍も見ていると思うので頑張る人の励みになっているんじゃないかと思います。コツコツやってきたことは絶対に裏切らないと思います。
松下:僕は昔、歌で「信じれば叶う」という歌詞が綺麗事に聞こえてしまう瞬間がありました。でも、信じないと叶わないこともあるので、「自分は絶対できるんだ」とか「絶対夢を叶えるんだ」と思わないと始まらないことも多いので、「信じれば叶う」というよりは「信じないと叶わない」と最近は考えるようになりました。自分が信じないと始まらないことばかりだなと思います。
天海:(深く頷いて)それは大事なこと。ただ努力しないと叶わないとも思うので、簡単に何もしないで叶う夢は絶対ないとも思います。
― 天海さんでも自分を認められない時期はありましたか?
天海:ありますよ、あります。別に今だって認めているわけじゃないけど、自分に何が足りないかは自分が一番よく分かっているじゃないですか?でも、自分はここまで努力できるんだってことを自信に持てば良いと思います。
松下:僕は自分で自分に言い聞かせていましたね。実際できてないことの方が多いのは分かっているんですけど、自分がなんとかすると信じるパワーが大事かなと思います。
― 素敵なお話ありがとうございました。
(modelpress編集部)
◆「合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~」第1話あらすじ
明晰な頭脳と大胆な行動力をあわせ持つ上水流涼子(天海祐希)は、かつて多くの事件を担当する敏腕弁護士だったが、ある傷害事件をきっかけに弁護士資格を剥奪。
顧問弁護士を務めていた総合商社・諫間グループの社長、諫間慶介(仲村トオル)にも解雇され、現在はIQ140の相棒・貴山伸彦(松下洸平)とともに、自身が立ち上げた『探偵事務所 上水流エージェンシー』で探偵業を営んでいる。
そんなある日、事務所に、不動産ブローカーの神崎恭一郎(高嶋政伸)から2000万円を取り返してほしいという女性がやって来る。依頼主の松下祥子によると、神崎は2年前、松下夫妻が所有する土地と工場を汚いやり口で奪い、祥子の夫・昭二を自殺に追い込んだという。
契約上何も問題がないことから、警察に相談しても取り合ってもらえなかった祥子は、涼子が提示する「依頼料だけで200万円」という破格のギャラを払ってでも夫の無念を晴らしたいと言い、その覚悟を知った涼子は、祥子に事務所を紹介したと顔なじみの元刑事・丹波勝利(丸山智己)からも情報を得ながら、貴山とともに神崎の身辺調査を開始する。
妻・朱美と一人息子の克哉と暮らす神崎は、秘書の橘亜里沙をはじめ、複数の愛人を囲う生粋の遊び人。それを利用しようと考えた涼子は、つかんだ不倫の証拠を2000万円で神崎に買い取らせようとするも失敗。
そこで、ターゲットをある人物に変更し、貴山の友人で歌舞伎町の若きリーダー・有田浩次(中川大輔)にも協力を依頼する。涼子と貴山が選んだ“あり得ない手段”とはー。
◆天海祐希(あまみ・ゆうき/55)プロフィール
1967年8月8日生まれ、東京都出身。1995年の宝塚歌劇団退団後、舞台・ドラマ・映画など幅広く活躍。ドラマ「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」(2002)、「離婚弁護士」(2004、2005)「女王の教室」(2005)「BOSS」(2009、2011)、「緊急取調室」(2014~2022)、「マッサン」(2015)、「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」(2020)、「おちょやん」(2021)、映画「恋妻家宮本」(2017)、「最高の人生の見つけ方」(2019)、「老後の資金がありません!」(2021)など代表作多数。劇場版「緊急取調室 THE FINAL」が6月16日公開予定。
◆松下洸平(まつした・こうへい/36)プロフィール
1987年3月6日生まれ、東京都出身。2008年に「STAND UP!」でCDデビュー。2009年より俳優としても活躍。2019年、朝の連続テレビ小説「スカーレット」で脚光を浴びる。ドラマ「#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜」(2020)、「知ってるワイフ」(2021)、「最愛」(2021)、「やんごとなき一族」(2022)、「アトムの童」(2022)、映画「燃えよ剣」(2021)、「アイ・アム まきもと」(2022)などに出演。2021年に2度目のCDデビューを果たし、1stフルアルバム「POINT TO POINT」をリリース。映画「ミステリと言う勿れ」が9月15日公開予定。
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