伊藤万理華、NHKドラマ初主演「少しの感情も逃さずに向き合った」作品テーマ“多様性”への思い語る<パーセント>
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【写真】伊藤万理華、しっとりナチュラル美貌披露
◆NHK土曜ドラマ「パーセント」
同企画は「テレビ局が『多様性』にしっかりと向き合えているのだろうか」という疑問からスタート。「これまで『当たり前』とされてきた表現も、実は誰かを軽んじたり、傷つけたりしていたんじゃないか」。そういった部分を改善しようと、いち早く動いたのがイギリスの公共放送・BBCだという。BBCは性別や障害、人種による差別を無くし、出演機会を増やすため「出演者の◯%にマイノリティを起用する」という目標を定めて実行。マイノリティが参加する%(割合)を増やし差別を是正することを「ポジティブ・アクション」と呼ぶそうで、数を合わせることが重要なのではなく「意識改革」が目的だった。
そこで、同局が「私たちの制作現場は?」「もっとアップデートできることがあるんじゃないか」とまず初めに行ったのが、オーディション。特に今回は「障害のある俳優」を排除することなく起用したいという思いから年齢・性別等の枠を設けずに実施し、100人以上の俳優が参加。魅力あふれる表現者たちを目の当たりにし、「出演者に障害者を起用する%を増やすこと」の意味を改めて考える機会となった。
今作は、このような気づきや障害のある人への取材で得たエピソードを反映した実録ドラマで、これからのテレビ局が「どうあるべきか」という自戒と「こうしていきたい」という希望が込められている。人が、人を本当の意味で思いやるために。多様性社会を生きる全ての人に届けるような内容となっている。
◆伊藤万理華「パーセント」主演に決定 意気込み語る
「障害のある俳優を起用する」という局の方針に悩みながらも向き合う、若手プロデューサー・未来(みく)を演じるのは、伊藤。そして未来と出会い、ドラマ出演に挑戦する高校生・ハルを演じるのは、オーディションで抜てきされた和合由依。和合は今作でドラマ初出演となる。
憧れを抱いてドラマの世界に飛び込んだ未来とハル。しかし性別や障害で語られる自らの“価値”に何度も悩み、傷つく。それでも、お互いの存在に力をもらい少しずつ前に進んでいく。そんな彼女たちが、希望を見出す物語となっている。
今作の主演を務めるにあたり、伊藤は「人との距離感に境界線がなくなればいいのに。数年前から、物創りを通して考えていたタイミングで『パーセント』 のお話をいただきました」とオファーを受けた当時を回顧。「最初は好奇心と恐れで意気込み過ぎていましたが、それは杞憂でした。ハルを演じたユイちゃんのまなざしに何度も胸を打たれ、引っ張られました」と演じる中で心境に変化があったことを明かし、「ずっと大切にしてきたことを未来と重ねながら、少しの感情も逃さずに向き合った作品です。ハルと未来の新鮮な煌めきが『パーセント』に詰まっています。未来として『パーセント』を作ることができ幸せです!」と思いを語った。(modelpress編集部)
◆吉澤未来役/伊藤万理華
<役柄>
ローカルテレビ局「Pテレ」の局員。自身が提案した学園ドラマの企画が採用され、プロデューサーとして制作のチャンスを得る。「ドラマの主人公を障害者に」という条件に悩みながらも、取材を始めることに。
<コメント>
人との距離感に境界線がなくなればいいのに。数年前から、物創りを通して考えていたタイミングで「パーセント」のお話をいただきました。最初は好奇心と恐れで意気込み過ぎていましたが、それは杞憂でした。ハルを演じたユイちゃんのまなざしに何度も胸を打たれ、引っ張られました。頑なにならずもっとシンプルに、素直に対人、対あなたに精一杯言葉を尽くす。ずっと大切にしてきたことを未来と重ねながら、少しの感情も逃さずに向き合った作品です。ハルと未来の新鮮な煌めきが「パーセント」に詰まっています。未来として「パーセント」を作ることができ幸せです!
◆宮島ハル役/和合由依
<役柄>
俳優を目指す、車椅子の高校生。障害がある俳優たち が所属する劇団「S」のメンバーとして、放課後や休日に芝居の稽古をしている。未来と出会い「Pテレ」が制作するドラマの出演オファーを受ける。
<コメント>
宮島ハルに出会って、私はこれからを生きていくための力をもらえた気がします。「自分を生きる」ってとても難しい。何かにもがいてはまた1からスタートして、その度に自問自答を繰り返して、自分を見つめ直す。人生ってそう簡単に進まない。だからこそ人は生きれば生きるほど強くなる。この作品を通して、宮島ハルを演じて、私は「生きる」ということについて考え直しました。日々成長していくハルと一緒に私も成長できた気がします。泥臭い部分を持ちながらも、一つ一つの出来事と向き合って一生懸命に生きる彼女の姿ものぞ きながら。このドラマが誰かにとって“明日も頑張ろう"と思える、背中を押してくれる作品となりましたら幸いです。
◆脚本:大池容子コメント
「パーセント」を書くにあたって、プロデューサーの南野さんをはじめとするチームの皆さんと、一年以上、会議や取材を重ねてきました。その中で知ったこと、感じたこと、そして障害のある俳優の皆さんと出会い。「この人たちと作品をつくりたい!」という気持ちが湧き上がってきたことを、主人公・未来の視点を通してふんだんに、正直に台詞の中に盛り込みました。アットホームな撮影現場で、スタッフさん、キャストさんが真摯に試行錯誤を重ねて、その思いを具現化してくださいました。ドラマの現場、あるいは世間一般で常識や普通とされているものを疑うような投げかけができればなあ、と思っています。
◆制作:南野彩子プロデューサー コメント
数年前、私は1人の俳優の履歴書を前に頭を抱えていました。その俳優は車椅子に乗っていました。私は思わず、「障害のある人って、撮影現場にお迎えできるんだっけ 」そんなことを考えてしまいました。私のその偏見こそ、彼のような俳優の活躍の場を狭めてきたんじゃないか。そんな思いから、障害のある俳優さんたちを拒むことのない撮影現場を作りたいと、企画を出しました。けれど、撮影の準備を進める中で 、何度も「これでいいんだろうか」と立ち止まってしまいました。例えば、障害のある俳優を起用するためオーディションを開催しようとすると、募集要項が書けないんです。「多様性のために」とか「こんな時代だから」とか言葉を並べるほど、なんだかきれい事を言いたくて人を利用しているような感覚になりました。「障害があるから」という理由で人を選ぼうとしている時点で何か間違っているんじゃないか。 そもそもなぜ、障害者と健常者って線を引いているんだっけ… 。「あなた」と「わたし」、ただ1対1の関係を築きたいのに、それを阻むものはなんだろう。考えれば考えるほど、自分がどう他者と向き合ったらいいかわからなくなってしまいました。
それを業界の話にとどめず、人が人と出会う尊さ、関係を築く難しさ、それでも対話することの大切さ…いまを生きる生身の人間の物語として、作り上げてくれたのが、脚本の大池容子さんです。そして主人公・未来を演じるのは伊藤万理華さん。未来は様々なモヤモヤを抱えてもがき続ける人物なのですが、そんな未来の気持ちを全身全霊で表現してくれました。さらに、未来に大きな影響を与える人物・ハルを演じるの は、ドラマ初出演の和合由依さんです。彼女の芝居をオーディションで見たとき、「この人と一緒にドラマを作りたい!!」と、心が震えました。未来とハル、2人の出会いから生まれた様々な感情を、是非お楽しみいただけたら幸いです。
◆あらすじ
ローカルテレビ局「Pテレ」で、バラエティ班のアシスタント・プロデューサーとして多忙な日々を送る吉澤未来(伊藤万理華)。彼女はいつかドラマ班に異動したいと、企画書を出し続けていた。ある日、編成部長に呼び出され、自身のドラマの企画が通ったことを告げられる。喜んだのもつかの間、部長は「この企画の主人公、障害者ってことにできへんか?」と未来に尋ねた。局をあげた「多様性月間」というキャンペーンの一貫として、登場人物に多様性を持たせたドラマが必要なのだと言う。戸惑う未来をよそに「障害のある俳優を起用する」という条件で企画は進んでいく。 当初は、エンターテイメントに振り切った学園ドラマを作りたいと思っていた未来だが、とにかく企画を成立させねばと、取材を進める。やがて彼女は車椅子に乗った女子高校生・宮島ハル(和合由依)と出会う。俳優を目指すハルに未来は不思議な魅力を感じ、「私たちのドラマに出てください」とオファーをするが、ハルは「障害を利用されるんは嫌や」と拒否。諦めきれない未来は、ハルが所属する劇団「S」の稽古場を訪ねる。
【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》