「阿修羅のごとく」Netflixシリーズでリメイク 宮沢りえ・尾野真千子・蒼井優・広瀬すずが四姉妹に
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◆「阿修羅のごとく」宮沢りえ・尾野真千子・蒼井優・広瀬すずで令和に蘇る
かつて新人時代に向田氏とともに仕事をしたプロデューサー・八木康夫氏が企画し実現した本作。現代版ホームドラマとしてふさわしい、昭和を代表する家族劇の傑作「阿修羅のごとく」が時を経ても色褪せない魅力がそのままに令和に甦る。
ときに争い、口汚く罵り、泣きわめき、かと思えば抱き合って高らかに笑う。女は阿修羅だ。向田が描いた『阿修羅のごとく』は、年老いた父の愛人問題をきっかけに大きく揺らぎ、四姉妹それぞれが抱える葛藤や秘密が次々とあらわになる。恋愛観も違えば、生き方も違う4人の姉妹が、対立し感情をぶつけ合いながらも心底では互いを気にかけ、やがて手を取り合う。その泣き笑いが細やかに描かれる、最上級の人間ドラマとなっている。
本編で描かれるのは原作と同じく1979年が舞台。主人公である四姉妹を演じるのは、夫を亡くし、活け花の師匠として生計を立てる長女・綱子に宮沢。会社員の夫や子どもたちと一見平穏に暮らす専業主婦の次女・巻子に尾野。図書館で司書を務める恋愛に不器用な三女・滝子に蒼井。喫茶店のウエイトレスで、ボクサーの卵と同棲する四女・咲子に広瀬。名だたる俳優たちのかつてない華やかな競演が実現した。
昭和が舞台でありながらポップな世界観を生み出している本作には、撮影に瀧本幹也氏(『そして父になる』『海街diary』)、衣装デザインに伊藤佐智子氏(『海街diary』『舞妓さんちのまかないさん』)、フードスタイリストに飯島奈美氏(『海街diary』『舞妓さんちのまかないさん』)、音楽にfox capture plan(ドラマ『カルテット』『コンフィデンスマンJP』)など、錚々たるスタッフが勢揃いした。
「みんな、ひとつやふたつ、うしろめたいとこ、持ってるんじゃないの」。鋭い人間洞察から生まれたセリフの数々が浮き彫りにするのは人間の愚かさ、そして愛おしさ。人間の本質を突く普遍的なテーマを備えた物語は、国内のみならず、これまで向田作品を知らなかった海外の人々も惹きつけ、魅了するだろう。また是枝監督による脚色は、オリジナルを尊重しつつも女性の自立に焦点を当てる。
◆宮沢りえ・尾野真千子・蒼井優・広瀬すず「阿修羅のごとく」ティーザーアート&OP映像解禁
制作発表とともに公開されたティーザーアートからも、四姉妹の一見平穏な表情の裏に隠された“秘密”が垣間見えるようなヒリついた空気感が漂い、あわせて解禁されたOP映像も昭和レトロなデザインとスタイリッシュな音楽にのせて、静と動が交差する四姉妹の姿が描かれ、インパクトある映像となっている。彼女たちの心の奥底に秘められた葛藤や本音が露わになる時、物語がどう展開していくのか。
監督・脚色・編集を務めた是枝氏は、「会話で交わされる表面上の毒と、その背後に隠された愛、その両方があるから向田邦子のドラマは豊かなんです。それは人を描くうえで大事なところだし、言葉になっているセリフを伝えるだけでは芝居じゃない。今回、四姉妹を演じた4人はみんなそれができる人たちだったので、撮っていて面白かったです」と語り、企画プロデュースを手掛けた八木氏は「時代設定はオリジナルと同様で当時のままですが、是枝さんのお力で今の時代のドラマになったと思います。ドラマにもっとも必要な三要素は、キャラクター、セリフ、ストーリーです。その3つの魅力がすべて詰まった作品ができました。“ディス・イズ・ドラマ”、これこそがドラマだと言って差し支えない作品ができたかなと思います」と自信をのぞかせた。(modelpress編集部)
◆コメント
・監督・脚色・編集/是枝裕和
向田邦子さんの『阿修羅のごとく』は、女性たちの人物描写が素晴らしいです。僕がテレビドラマに夢中になった1970年代、脚本家といえば向田さんと倉本聰さん、山田太一さんの3人が頂点でした。市川森一さんを加えれば、それがトップの4人。幸いなことに倉本さんや山田さんとはお会いすることができて、創作についていろいろお話をしましたが、残念ながら向田さんとはできなかった。だから今回『阿修羅のごとく』をリメイクすることは、向田邦子とは何だったのかと、より深く理解するためのアプローチだったのかもしれません。自分なりの決着の付け方とでも言うんでしょうか。
会話で交わされる表面上の毒と、その背後に隠された愛、その両方があるから向田邦子のドラマは豊かなんです。それは人を描くうえで大事なところだし、言葉になっているセリフを伝えるだけでは芝居じゃない。今回、四姉妹を演じた4人はみんなそれができる人たちだったので、撮っていて面白かったです。含みの部分をちょっとしたことで出せるんですね。4人も演じていて楽しそうでした。みんなタイプはバラバラだけど、全体としてバランスはすごくよかったですね。この4人だったから、向田邦子の脚本を立体化することができたんだと思います。
・企画・プロデュース/八木康夫
僕が向田邦子さんと、ご一緒させていただいたのは1978年の連続ドラマ『家族熱』の時です。当時入社5、6年目の新人ADの僕からすれば、向田さんは雲の上の存在でした。全14回の最後の原稿を取りに伺った時、「僕が一人前になったら、お仕事をお願いできますか?」とお話ししたんです。すると、向田さんは「いいわよ」って。おそらく毎回原稿を取りに来た労をねぎらい、そう言ってくれたんだと思います。
向田邦子さんの没後40年を前に、ずっと心残りだった向田さんとのやりとりを思い出し、改めてシナリオ集や出版されているものを全て拝読し、向田作品は『阿修羅のごとく』に尽きると思い映像化に向けて動き出しました。なによりも大事だと思ったのはキャスティングです。イメージキャストの段階で、四姉妹役にはこの4人しかいないと思い、みなさんに連絡したところ二つ返事で了承をいただきました。それから、是枝監督に快諾いただいて制作にいたります。時代設定はオリジナルと同様で当時のままですが、是枝さんのお力で今の時代のドラマになったと思います。ドラマにもっとも必要な三要素は、キャラクター、セリフ、ストーリーです。その3つの魅力がすべて詰まった作品ができました。“ディス・イズ・ドラマ”、これこそがドラマだと言って差し支えない作品ができたかなと思います。
◆ストーリー
ある冬の日。竹沢家の四姉妹が久しぶりに集まった。活け花を教える長女・綱子(宮沢りえ)、専業主婦の次女・巻子(尾野真千子)、図書館で司書として働く三女・滝子(蒼井優)、そしてウエイトレスの四女・咲子(広瀬すず)。滝子の話では、母・ふじと暮らす老齢の父・恒太郎には愛人と子どもがいるという。信じられないとは思いつつ、母の耳には入れないことを誓い合う4人。しかしこの騒ぎをきっかけに、女性たちの日常に潜む、さまざまな葛藤や秘密が明るみに出る。
【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》