【中学受験2025】首都圏の受験者数2年連続減少 | NewsCafe

【中学受験2025】首都圏の受験者数2年連続減少

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2025年首都圏中学入試総括レポート
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 コアネット教育総合研究所は2025年2月14日、「2025年首都圏中学入試総括レポート」を発表した。2月も中旬を迎え、2025年の中学入試は一部の追加募集を除きほぼ終了した。今回の入試では、東京農業大学第一の2月1日入試の新設や東京女子学院の校名変更、明法の共学化などが注目されたが、新規開校はなく、マーケットは比較的落ち着いていたという。

 2025年の中学入試は、2020年以降続いたコロナ禍の影響がほぼなくなり、通常通りの生徒募集・広報活動が行われた。受験生も多くの学校を直接見学できる状態に戻り、説明会の実来校者数は増加したものの、のべ来校者数は減少した学校もあった。受験生は複数の学校を見学したうえで、出願・受験する学校を選択する傾向が見られた。

 日能研の集計によると、2025年の首都圏中学受験者数は6万2,200名で、2年連続で減少し、中学受験率は21.5%となった。2024年は受験者数が900名減少したものの受験率は若干上昇していたが、2025年は受験者数の減少が続き、マーケットは一服した状態だという。少子化が進む中、学校は入学者を安定して獲得するために、学校経営や募集・広報活動の改善が求められる。

 公立中高一貫校を含む国公立中学校の志願者数も減少しており、一都三県で約1,500名減少した。適性検査型入試を実施している私立中学の志願者数も減少傾向にあり、約880名減少していた。このことから、国公立中学志願者数の減少がマーケット全体の縮小に影響を与えたと考えられる。

 2025年入試では、豊島岡女子学園が導入した算数・英語資格入試が注目を集めた。探究学習やプログラミング教育、グローバル教育など、教育内容の多様化に伴い、私立中学の入試形態も多様化している。私立中高一貫校の魅力の一つは、高校受験がない分、6年間で多様な体験を積み重ねられる点である。

 コアネット教育総合研究所が2024年9月に実施した調査によると、「子供が幸せをつかむために必要なこと」として「心身の健康」「良好な人間関係」「自己実現」が上位にあげられた。「進学実績が良いこと」も重視されるが、学歴だけで子供が幸せになるとは限らないという保護者像が浮かび上がる。

 私学は、学力向上だけでなく、社会に出たときに生きる力を育むことができる。その多様性が私学の価値であり、多様な入試制度がそれを体現している。保護者は偏差値だけでなく、学校の価値や魅力を見極めて選択している。偏差値中位校や下位校でも志願者数を増やした学校があり、志願者数の増加率は高かった。

 学校説明会への参加がしやすくなった今、保護者は直接学校を訪れ、先生方の説明を聞き、在校生のようすを見て、受験校を選択している。派手な改革よりも、実際に学校に通う生徒たちのようすを見て、我が子に合う学校かどうかを判断することが重要な要素となっているという。

《風巻塔子》

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