夏の水難者5人に1人が中学生以下、山岳遭難は過去最多
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2025年の夏期(7月・8月)における水難事故は446件、水難者は535人。このうち、中学生以下の水難者は103人で、水難者全体のおよそ5人に1人が15歳以下の子供だった。死者・行方不明者は241人にのぼり、中学生以下では15人が水難事故の犠牲になった。
水難発生件数を都道府県別にみると、もっとも多いのが沖縄県で33件、ついで兵庫県が27件、東京都・神奈川県・岐阜県が26件。発生した場所別では、海が288人(53.8%)、河川が187人(35.0%)。行為別にみると、水遊び137人(25.6%)、魚とり・釣り96人(17.9%)、水泳67人(12.5%)の順に多かった。
同庁は「水難を未然に防ぐためには海や河川など、それぞれの自然環境の特徴を理解し、水難につながりやすい危険な場所、危険な行為などを知ることが重要」としたうえで、子供の水難防止に向けて、保護者の見守りと、ライフジャケットの着用の徹底を促している。
一方、7月と8月に全国で起きた山岳遭難は808件・遭難者は917人(うち死者・行方不明者54人)にのぼり、過去最多となった。前年同期と比べると、発生件数は148件増、遭難者は181人増といずれも大幅に増加。年齢層別では、60歳代が199人(21.7%)ともっと多く、ついで50歳代が190人(20.7%)、70歳代が166人(18.1%)。20歳未満は49人(5.3%)となっている。
発生件数を都道府県別にみると、長野県が143件、ついで富山県が90件、山梨県が51件。目的別にみると、登山が742人(80.9%)でもっとも多く、ついで、ハイキングが38人(4.1%)。態様別では、転倒が216人(23.6%)、道迷いが171人(18.6%)、 病気が142人(15.5%)の順に多い。山岳遭難の多くが、天候に関する不適切な判断や、不十分な装備で体力的に無理な計画を立てるなど、知識・経験・体力の不足等が原因で発生しており、自身の経験に見合った山を選択して入念に準備をするよう呼び掛けている。
《川端珠紀》
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