
こんにちは。神奈川県在住、フリーライターの小林真由美です。ここ数年のマイテーマは「介護」。取材でも高齢者にまつわること(介護のほか、終活や相続・遺言など)に関わる機会が増えてきましたが、どこか他人事でした。それがしっかり「自分事」になった途端、驚くほど冷静さを失ってしまったのです。
【アラフィフライターの介護体験記】#32
◀前回の記事◀◀嫌な予感が的中!一人暮らしの認知症・義母が冷蔵庫に「腐った食べ物」に続いて入れていた「意外なもの」。その行動の理由とは
▶他界したことを忘れてしまった?
大掃除を終え、ホッとした途端……義母からの耳を疑う一言

3年ほど前、脳神経外科にて「認知症」(軽度~中等度)という診断を受けたお義母さん。現在は、我が家の近くにある<サービス付き高齢者向け住宅>(サ高住/食堂付き)で暮らしています。
前回は、義母宅での大掃除(整理整頓&紛失物の捜索)についてお伝えしました。今回は、掃除後に改めて感じた「生前整理の大切さ」をテーマにお話ししたいと思います。
あらかじめ「デイサービスに行っている間に、タンスの中を整理しておくね」と伝え、大掃除に取り掛かった夫と私。翌日、様子が気になりお義母さん宅を訪れると、「洋服が取り出しやすくなった」「部屋が広くなった」と予想以上に喜んでくれました。ところがホッとしたのも束の間、次の瞬間、お義母さんから耳を疑うような一言が。
義母:「ねぇ、お父さんのセーターが見当たらないんだけど、どこにしまったの?」
私:「……」
義母:「昨日まであったのに、おかしいわねぇ」
私:(もしかして、お義父さんがココにいると思ってる?)
「お父さん」とは、20年前に他界したお義母さんの夫のこと。部屋の奥には仏壇があり、優しく微笑むお義父さんの写真に話しかけ、お参りするのがお義母さんの日課になっています。実は数年前に一度だけ、「お父さんが帰ってこないけど、まだ会社?」と聞かれたことがあったので、これも認知症の症状かな?と思っていたところ、続けてこんな言葉が。
義母:「お父さんのセーター、ほとんど私が編んだのよ。お父さんも気に入ってたわよねぇ?」(仏壇に向かって話すお義母さん)
私:(お義父さんが亡くなったことは、分かってた……)
私の記憶が確かなら、「お父さんのセーター」は田舎から引っ越す際に数枚は「想い出に」と持ってきましたが、しばらくして「もういらないから、全部捨ててちょうだい!」と手渡され、夫が早々に処分していました。あぁ、1枚でも残しておくべきだった……。
▶部屋中に服を投げ散らかす義母に困惑
整理した洋服が床に散乱! 義母の異変に戸惑う

いずれにしても、前日の大掃除で「お父さんのセーター」を目にしておらず、この部屋に存在しないのは間違いありません。でも、この状態で「お義母さんに頼まれたので、捨てましたよ」などと言えば、怒るのは目に見えています。
そんな中、お義母さんに異変が! 即答しない私にイライラしたようで、「ねぇ、どこにしまったか分からない? じゃあ、もう部屋中を探すしかないわ」と言って、収納ケースやタンスの中から洋服を引っ張り出し、床に放り投げ始めたのです。
【こちらも読まれています】▶▶認知症になってから「生前整理」では遅すぎる。「親の片付け」を先延ばしにすると待ち受ける困った未来とは



