
短期で痩せたい、若々しくありたい——そんな思いから、断食や空腹時間を活用する健康法に惹かれることは少なくありません。けれど、体調が安定しない、イライラしやすい、集中力が落ちる…といった理由で断念した人もいるのではないでしょうか。
「大切なのは、流行ではなく体質との相性」と語るのは、ミス日本出身で健康ソムリエのヘーラト新井寿枝氏。同氏は、過去に極端な健康法で体調を崩した反省と学びから、“足し算”ではなく“入れない”を軸にした〈引き算の健康美学〉へとたどり着きました。
本記事では、そんな同氏の著書から、断食の落とし穴を避けつつ健やかさへ導く食事法の考え方をご紹介します。
※本記事は書籍『美しい人はこれを食べない』(ヘーラト新井寿枝:著/アチーブメント出版)から一部抜粋・編集したものです
断食健康法の流行と「副腎疲労」のリスク
近年よく耳にする「サーチュイン遺伝子の活性化」や「若返りホルモンを引き出すための断食」など、空腹時間を活用する健康法が注目を集めています。とくに「インターミッテント・ファスティング」(断続的断食)は、体の修復機能を高めるとされ、支持する人も増えています。
けれども、こうした食事法はすべての人に向いているわけではありません。血糖値のコントロールが不安定な人や、インスリン抵抗性がある人、そもそもエネルギー不足になりやすい体質の人が無理に空腹時間を延ばすと、かえって心身に負担がかかることもあります。
体がエネルギー不足を感じると、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが大量に分泌されます。この状態が長く続くと、副腎が過度な負担を受け、「副腎疲労」と呼ばれる状態に陥る可能性があると指摘する医師もいます。医学的な正式名称ではありませんが、慢性的な疲労感やイライラ、集中力の低下、免疫力の低下などを訴える人が多いことから、近年関心が高まっている概念です。
副腎疲労の状態では、慢性的な疲労感や集中力の低下、イライラしやすさ、免疫力の低下などが起こりやすくなるとされています。「痩せるため」に始めた断食が、逆に体調を崩す原因になってしまう可能性もあるのです。
実体験から学んだ「体質に合う食事」の大切さ
私自身も、過去に「20時間の断食+4時間の食事時間」というインターミッテント・ファスティングを試したことがありました。しかしその実態は、4時間の間に脂っこい食事や洋菓子を一気に食べ、咀嚼もおろそか、加工食品も気にせず摂ってしまうというものでした。結果的に体重は増え、肌荒れや気分の不安定さにも悩まされました。
私は低血糖になりやすい体質なので、現在は1日3食に加え、1〜2時間おきに補食を摂るよう心がけています。補食には、玄米おにぎり、干し芋、甘栗など、血糖値が安定しやすい良質な糖質を選んでいます。たまに仕事で補食ができず、長時間空腹のまま過ごすと、アドレナリン過多で交感神経が優位になっているのを自覚します。
自分の体質を見極めることが健康への近道
大切なのは、どんな健康法でも「自分の体質に合っているか」を見極めることです。話題の方法だからと無理に取り入れるのではなく、体の声に耳を傾けながら、自分に合ったスタイルを見つけていく。それこそが、本当の意味での“健やかさ”への近道ではないでしょうか。
■著者略歴:ヘーラト新井寿枝
一般社団法人ミス日本協会 理事。一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会認定講師・健康ソムリエ。1986年11月22日、大阪府出身。モデル・ミス日本を経て、カンボジアの財団で孤児への教育支援や文化交流事業に従事。現在はミス日本の後進育成や講演を行う。三姉妹の長女で、父は名球会の新井宏昌、妹はモデルの新井貴子。東京在住、一児の母。
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