わたしは娘たちにすべてを注いで生きてきたが、娘は学校へ行かなくなってしまった。何をしていいのか未来が見えない | NewsCafe

わたしは娘たちにすべてを注いで生きてきたが、娘は学校へ行かなくなってしまった。何をしていいのか未来が見えない

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
わたしは娘たちにすべてを注いで生きてきたが、娘は学校へ行かなくなってしまった。何をしていいのか未来が見えない
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「75年京都生まれ。小説家。シングルファーザーとして、ふたりの娘たちと京都で3人暮らしをしています」。そんな小説家・仙田学さんに、その視点を通して見えている世界を教えていただく連載です。

前編記事『「育て方が間違っていたのか」不登校の娘にシングルファーザーの私が抱いた猛烈な無力感、卒業式の日に知った意外な本音』に続く後編。

【仙田学・シングルファーザー小説家の子育てと社会日記】#2後編

そして長女は中学に進み、「ほぼ寝て過ごす」ようになった

春休みに入ると、中学校の入学準備をしはじめた。地元の公立中学校に進学する予定だったが、通学カバンに制服に体操服などに、思っていたより多くのお金がかかった。その準備をしているあいだにも、もしかしてまた行かなくなるかも……という考えが頭をよぎる。でも、それは関係ない、いまここにお金をかけることは、結果はどうあれ長女の可能性を広げることなんだと自分に言い聞かせて、淡々と準備を進めた。

入学式には出席して、4月は朝から週5日登校していた。小学4年からの親友が同じクラスになったので、わたしはほっとしていた。だが、帰ってきてから学校の話はいっさいしない。ほとんどの生徒が入っている部活にも入らなかった。違和感が募るにつれて、また行かなくなるのでは、という不安が強まった。

その予感は的中した。GW明け頃から、起きてくる時間がまた遅くなった。そんな日は遅刻して学校へ行くのだが、週に1日は15時、16時頃まで布団のなかにいるので欠席することになる。

週を追うごとに欠席日数は増えていき、6月の前半には逆に出席できる日が週1日になった。そして後半には、全く行かなくなった。

生活が昼夜逆転してしまうとなかなか戻せないことは、わたしがそうだったのでよくわかっていた。だから、夜は毎日同じ時間に寝かせた。15時、16時に起きてきたとしても、22時には布団に入らせる。

わたしと子どもたちは同じ寝室で川の字になって寝ているので、布団のなかでしばらくお喋りをするのだが、30分もすれば寝息が聞こえてくる。

もしかすると、深夜に起きだしてなにかしている日もあったかもしれないが、朝には布団のなかで寝ているのが確認できるので、夜に寝足りないということはなかったはず。

長女は1日の大半を眠って過ごすようになった。起きると夕方近くなので、パジャマを脱いで風呂に入り、またパジャマに着替えてでてくる。わたしと次女と一緒に晩ごはんを食べながらお喋りをして、3人でアニメを観てから、また10時には布団に入る。食べて寝ているだけという赤ちゃんのような暮らしを続けているし、長い年月をかけてやっと、やりたいことをしたり、好きなものについて楽しそうに話したりできるようになった長女が、また幼児の頃に逆戻りしたかのようで、わたしは無力感にさいなまれた。

愛されていると実感を抱いて育ってほしかった娘が「不登校になってしまった」

望んで先に生まれたわけでもないのに、長女は「お姉ちゃん」になり、きょうだいのなかで何もかも最初に体験しなければならなかった。長女を守るために、わたしはなにかにつけて優先してきた。友達関係のトラブルがあれば先生や相手方の保護者と話をつけた。

どれもこれも、「愛されている」という実感を抱いてほしかったからだ。その実感があれば、自分を大切にできるし、この先の長い人生でどんなことがあっても潰れることはないだろう。その考えに縋るようにして、わたしは無数の選択をし続けた。それらがすべて、砂で作られた城のように崩れていく気がした。

……そのまま長女が学校に戻ることはなかった。

1学期は要出席日数70日のうち40日を欠席した。文科省の定める「不登校」の定義のひとつに、年間欠席日数が30日以上、というものがある。その数字から、娘が不登校児であることを改めてつきつけられた。

何かできることはないだろうか。

わたしはその1学期の後半から、長女の今後のために奔走することになる。次回はその頃の、不登校が本格化しはじめた時期について考えたい。

前の記事>>>「育て方が間違っていたのか」不登校の娘にシングルファーザーの私が抱いた猛烈な無力感、卒業式の日に知った意外な本音

#1「いつまでも眠り続けて起きない」娘2人を育てるシンパパ小説家が、不登校の娘からの手紙に「声を上げて泣いた」理由とは?


《OTONA SALONE》

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