
なんだか最近、顔のたるみや体のラインが気になる…そんなふうに感じること、ありませんか?ケアしているつもりでも、「これで合ってるのかな?」と不安になることもありますよね。
こうした悩みに対し、理学療法士の小野晴康氏は、筋肉と筋膜の状態を整えることが肌や体型の変化に大きく影響すると指摘します。
本記事では小野氏が「毎日の生活の中で無理なく続けられる筋肉セルフケア」の著書から、たるみや体型崩れの原因と、無理なく整えるための基本的な考え方を紹介します。
※本記事は書籍『筋肉再生ナビ こり・痛み・たるみ・ダイエット…原因筋がマルっと解決!』(小野 晴康:著/Gakken)から一部抜粋・編集したものです
筋膜は頭から顔、体までつながっている。筋肉が再生すると、皮膚にも好影響
「筋肉ナビ」は、不調や太る原因である「原因筋」に注目しています。そして、原因筋の走行に沿って、筋肉の奥にまで力が届くように強めの力で刺激する方法です。筋肉に力を届けるときに、その上にある筋膜、毛細血管、リンパ管、皮膚の細胞も同時に刺激しています。つまり、弱った筋肉細胞だけでなく、筋膜や真皮の細胞も一緒に刺激をして、壊れた細胞の再生を促しているのです。
施術を受けたお客様から「肌の調子がよくなりました」といわれるのは、このおかげ。筋肉を刺激するときに、皮膚へ栄養を届ける毛細血管を再生し、真皮の生まれ変わりを促すのでターンオーバーのスピードが早まります。筋肉が整うことで肌のハリのもと、コラーゲンやエラスチンが分泌され、肌が若々しく生まれ変わるのです。
また、体は頭から足先まで筋膜でつながっています。猫背で首の前側と胸の筋肉が硬く縮めば、筋膜を通じて顔を下へ引っ張りたるみやゆがみを起こしやすくなります。たとえフェイシャルマッサージで顔のリンパや血液だけを流しても、筋膜の引きつれをとらなければ、顔のリフトアップは難しいでしょう。
逆に顔を触らなくても、顔につながる首や胸をほぐして、筋肉と筋膜を柔軟で滑らかに動く状態にすると、血液やリンパの流れが大きく改善します。血流がよくなることで、肌細胞に酸素と栄養が十分に届けられ、老廃物の排出もスムーズになり、くすみの軽減やハリの回復につながります。
顔の場合、表情筋や咀嚼(そしゃく)筋の緊張が和らぐことで、食いしばりが減ったり、血色がよくなったり、むくみがとれるなどいいことずくめ。輪郭が引き締まった小顔を手に入れることもできます。
もちろん体でも同じことがいえます。たっぷり脂肪がついている部分の下の筋膜と筋肉の動きが柔軟になれば、脂肪燃焼が加速。
ぜい肉がとれ、脂肪がつきにくい、食べても太りづらい“やせ体質”へと生まれ変わることができます。加齢とともに筋肉も筋膜も動きが悪くなります。だからこそ、いつまでも美しく健康な体を保つためには、筋肉と筋膜のケアが欠かせないです。

骨盤まわりの深部筋の弱まりで「下腹ぽっこり」に
骨盤が後傾しても前傾してもお腹が出る
下腹だけがぽっこりと出ているのは、骨盤のゆがみが関係しています。
座りすぎなどで骨盤が後傾すると太もも裏側のハムストリングスが縮んで下腹がぽっこり。逆に骨盤が前傾すると股関節にある腸腰筋が縮んで、腹部の筋肉が脂肪を支えられずにお腹が出てきます。
骨盤のゆがみをとらないと、下腹はなかなかへこみません。そこで、原因となっている腸腰筋を押して骨盤まわりをゆるめ、次にハムストリングスをほぐすことで骨盤が正しい位置におさまるようになり、下腹ぽっこりが改善します。
STEP1 親指で腸腰筋を押す

両手の親指を股関節にあてる。上体を少し前に倒し、親指を腸腰筋に押し込むようにゆっくりと3秒押して力をゆるめる。これを3回くり返す。
STEP2 太ももの裏側をさする

手を軽く握ったこぶしをお尻と太ももの境目にあてる。太ももの裏側にあるハムストリングスをひざに向かって5回強めにさする。※反対側も同様に。
ここまでの記事では、「下腹ぽっこり」の原因筋と解消法についてご紹介しました。つづく関連記事では、ムリなく続けられるダイエットのヒントと筋肉の整え方をお届けします。
つづき>>ダイエットに「ハードな筋トレ」は不要⁉今ある筋肉だけでも「脂肪を燃えやすくする仕組み」は作れる!【理学療法士が解説】
■著者:小野晴康(おの・はるやす)
理学療法士、柔道整復師、義肢装具士、調理師の資格を持つ。国立大学法人 埼玉大学経済学部経営学科卒、愛媛十全医療学院 理学療法学科卒、日本柔道整復専門学校 学校法人 花田学園 柔道整復科卒。公立阿伎留医療センターリハビリテーション科などでリハビリ医療の実績を積んだ後、リハビリテーションの教育に従事し、理学療法の理論と技術を駆使した独自のマッサージ法『ミオドレナージ』を考案し、「アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山」を設立。タレントやプロアスリートほか、著名人のボディメンテナンスを担当。その独自の施術法が話題となりメディアでも度々取り上げられている。『ミオドレナージ』を紹介した著書は累計100万部を超える。(2026年2月時点)




