本企画では、教育におけるリーディングカンパニーの若手社員に、就職活動当時の思い出、入社後の働き方、これからのキャリアビジョンなどについてインタビュー。教えるだけにとどまらない教育・EdTech業界の魅力を伝えていく。
今回話を聞いたのは駿河台学園で学習コーチを務める岡本和音氏。駿台予備学校において、教科指導そのものを担当する講師とともに、学生の学習計画・志望校選択など受験生活全般をサポートする重要な仕事だ。
--お名前とご所属を教えてください。
駿台予備学校お茶の水校3号館の岡本和音(おかもとかずね)です。2022年に駿河台学園に新卒として入職しました。

--現在の仕事内容を教えてください。
現在は高卒クラスの学習コーチを担当しています。授業自体は講師が行いますが、それ以外のすべてを担い、学生ひとりひとりをサポートしています。具体的には、ロングホームルームの時間に入試情報や勉強方法を伝えたり、面談では勉強面だけでなく、個人的な悩みも含めたサポートを担っています。担当しているクラスはおよそ60人規模です。
--学生時代に在籍していた学部・学科、専攻を教えてください。
文学部・現代社会学科に所属していて、卒業論文では「男性の化粧」について研究しました。テーマに興味をもったのは、ジェンダーに対する関心と、ちょうど2020年頃から化粧をする男性が増え始めたという社会的な事象からです。ジェンダーの枠にとらわれず化粧を楽しんでいる一方で、実際には「濃く見えないように気を付けている」「親にバレないようにしている」といった葛藤もまたとても興味深く、研究を進めました。
--就職活動中、志望企業とどのような接点をもちましたか。
自社開催の説明会への参加と、数社のインターンに参加しました。教育業界や教育出版業界を中心に興味をもっていました。
--どのような経緯で御社を志望するようになったのでしょうか。
大学で社会学を学ぶ中で、「貧困の再生産」という概念に出会い、親世代の経済的状況が子供の教育環境に大きな影響を及ぼし、それが連鎖してしまうという課題を知りました。この課題に対してアプローチしたいと思ったことが出発点です。
また、大学時代に塾講師のアルバイト経験や教職課程の履修を通じて教育に関心をもちましたが、公教育の学校現場ではプライベートとの両立が難しいと感じたため、企業での教育支援を考えるようになりました。

--「ここで働きたい」と駿河台学園を志望するようになった、具体的な理由を教えていただけますか。
就職活動中に内定をいただいた企業は3社ほどありましたが、最終的に、教育現場で学生を直接支援できる点と、出版事業を通じて目の前の学生以外にも教育を届けられるという点の両立が叶う駿河台学園に魅力を感じました。
また、自身のキャリアにおいて複数の選択肢があることを重視しており、総合的に教育に携われる企業として最適だと判断し、入社を決意しました。
--入社前の印象や情報のうち、入社後も変わっていないことを教えてください。
学生との関わり、さまざまな業務に携われるという点、入試に関するデータや情報が豊富にあるという点は、入社前のイメージどおりでした。
--一方、入社後変わったことを教えてください。
業務の進め方について、思っていたよりも自身の裁量に任せられている部分が大きいと感じています。もちろん、先輩からの指導や本部の研修はありますが、慣れてくるとクラス運営のスタイルや進め方に自分らしさを出せるようになります。具体的には、3年目ごろからそのように感じ始めました。

--若手社員の皆さんの働き方について教えてください。
学生と直接かかわる仕事のため、校舎に出勤して業務にあたっています。8時20分ごろに出勤し、まずメールチェックや、「駿台コーチング」というコミュニケーションツールを通じて学生へ連絡事項を配信しています。その後、学生が登校したら、「朝学タイム」という駿台ならではのカリキュラムで学習サポートを行います。駿台が提供するICTコンテンツを活用し、学生に朝の学習習慣を身に付けてもらうための時間です。
午前中は学生が授業を受けている時間を使って、面談やホームルームの準備をはじめ、講師とクラスの学生の情報を共有しています。午後は面談やロングホームルームを実施することが多いです。面談は1日に5人程度実施しています。
OJT期間中は、先輩が行っているホームルームや面談を見学します。初めは先輩をモデルに、同じように話すことから始めましたが、徐々にクラスの特徴に応じて柔軟に自分の色を出して話せるようになりました。
--私生活と仕事のバランスはどのようにとっていますか。
業務を自宅に持ち帰ることはありませんが、たとえば自分の興味関心に基づいて、休日に志望している学生が多い大学のキャンパスを訪れてみるといった活動は、息抜きがてら私生活の一部として楽しんでいます。
周囲の同僚も、仕事と私生活をしっかり切り分けている方が多いように思います。完全週休二日制で休みもしっかりとることができるため、オンオフのメリハリはつけやすい職場だと思います。
挑戦の場における「見守る」ことの大切さ
--御社の中に、尊敬できる人・憧れの人はいますか。
以前所属していた校舎の校舎責任者です。その方は後輩を「見守る」指導が上手な方でした。必要な指示はもちろん出してもらえますが、実際の業務はそれぞれを信頼して任せてくれます。そのうえで、行き詰っているときに、良いタイミングで声をかけてくれることが多く、私もいずれそういった上司になりたいと思っています。
--現在の仕事でもっとも「楽しい」と感じることを教えてください。
やはり学生の成長を間近で見られることがもっとも楽しく、やりがいを感じます。特に、担当していたクラスの学生が「第一志望に合格しました」と報告してくれたときは、1年間の努力が報われた瞬間をともにすることができるので、大きなやりがいと喜びを感じます。このやりがいが、毎年の私の「糧」になっています。
--これからのキャリアビジョンについて教えてください。
多様なキャリアパスが実現できる職場ゆえ、悩んでいるのが正直なところです。学習コーチとして、多くの学生と寄り添いながらキャリアを重ね、ゆくゆくは校舎のマネジメントなどを経験したいという思いもあります。一方で、もともと教育出版にも興味があったので、教材や模擬試験、参考書の編集業務などにも携わってみたいと考えています。

どういった決め手で会社を選ぶかは人によってそれぞれですが、私は仕事というのは自分の人生の大半を占めるものだと思っているので、後悔しないようやりたいことに挑戦したいという意思のもと、この仕事に決めました。ぜひそういった軸を大切にしていただき、納得いくまで就職活動を続けたうえで、ご縁があればぜひ駿河台学園で一緒に働ければと思います。そんな未来を今から楽しみにしています。
--ありがとうございました。
インタビューから見えてきた「駿河台学園」の魅力
駿河台学園は「地方の生徒にも都市部と同等の教育を提供すること」、「多様な生徒に対応可能な個別最適学習を実現すること」をビジョンに掲げ、さまざまな挑戦を進めている。公教育だけではなかなか実現しえない日本の教育改革の一端を担っているのが、駿河台学園・駿台予備学校と言っても過言ではないだろう。学生の成長に向き合いながらも、従来の予備校での業務にとどまらず、日本の教育現場の変化をリアルに感じることができる環境だ。
教員の働き方改革が問われる昨今、私生活とのバランスがとりやすく、公私をしっかりと切り分ける駿河台学園の職員たち。集中して業務に取り組むからこそ、効率性と挑戦への前向きなマインドが生まれているに違いない。
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