こんにちは、ライターの岡本ハナです。
私には4人の子どもがいて、長女はADHDと強迫性障害を併せ持つ、いわゆる発達障害児ちゃん。次女についても、現在“様子見”の状態です。
長女が診断された当初は、「人よりできないこと」ばかりに目がいってしまい、つい悲観的になっていました。でも、そんな中で私が強く思っていたのは、「少しでもできることを増やしてあげたい」という気持ちでした。
その一心で、日常生活の中に“経験値アップ”の機会をつくってきたつもりでした。でも最近になって、その行動が子どもにとっては、私の思っていたのとは「まったく別の意味」を持ってしまっていたのだと気づいたのです。
※画像はイメージです
長男に料理を少しずつ任せてみた
小学校に入学した頃から、長男には少しずつキッチンに立ってもらうようにしました。
最初は「食器を流しに持っていく」といった簡単なことからスタート。炒め物をしているときに「ちょっと混ぜて」とお願いしたり、調理キットを活用して「自分で作れた!」という達成感を得られるようにも工夫しました。
今では、私の仕事が忙しいときなどに、長男が夕食を一から作ってくれることもあります。
長女に次男のお迎えを頼んでみた
中学生になった長女には、学校帰りに保育園へ寄って、末っ子である次男をお迎えしてもらうことにしました。
「ただのお手伝い」ではなく、自信と達成感を持ってもらいたかったので、条件として“お小遣い”も渡していました。
長女は「褒められる」「お小遣いがもらえる」というメリットが明確だったため、自分から積極的に「今日も迎えに行こうか?」と声をかけてくれるようになっていました。
……しかし。
長女の“衝撃のひとこと”
そんなある日、中学生の長女が「部活を辞めたい」と相談してきました。仲の良い友達と一緒に入ったバスケ部。練習は厳しいものの、それなりに楽しんでいるように見えていたのに、どうして急に?
理由を聞いた私は、思わず言葉を失いました。
「私が部活を辞めたら、もっとママのことを手伝えるよ」
えっ、それが理由なの?
たしかに、長女が保育園へのお迎えを代わってくれるのはとても助かっていました。
でももしかして、彼女は「ママの役に立つために」「家のために」部活の時間さえ手放そうとしている……?
本編では、「部活をやめたら、もっとママを手伝える」と話す長女のひと言をきっかけに、日々の家事やお迎えが、いつのまにか“親を助けるための役割”になっていたことに気づいた瞬間をお届けしました。
▶▶ 「ママのため」じゃなく「自分のために」。家事を“生きる力”に変えるために親ができること
では、保育園の先生からのひと言を通じて見えてきた“ヤングケアラー”の可能性と、これからの子どもとの向き合い方についてお話しします。